北海道建協と建専連北海道、人材確保めぐり意見交換 画像 北海道建協と建専連北海道、人材確保めぐり意見交換

インバウンド・地域活性

 北海道建設業協会(岩田圭剛会長)と建設産業専門団体北海道地区連合会(建専連北海道、鈴久名健会長)は13日、技能者の確保・育成に関する意見交換会を札幌市中央区の北海道建設会館で開いた=写真。協会が人材の確保・育成に関して専門工事業団体を対象に行ったアンケートの結果を報告。専門工事業での人手不足の厳しい現状について双方で認識を共有した。技能者確保に向けた先進的な取り組み事例の紹介も行われた。
 意見交換会には、建専連北海道の鈴久名会長のほか、とび・土工、鉄筋、左官、型枠の専門工事業4団体の代表者が出席。協会からは栗田悟副会長ら4人が参加した。
 技能者の不足について建専連側は「絶対数が不足している上に、高齢化も進み、何とか(工事を)やりくりしている状態だ」と厳しい現状を指摘した。
 北海道型枠工事業協同組合が札幌、釧路、帯広、函館の4地域を対象に行った調査では、型枠工の人数は07年の3587人から14年には1525人に減少しているとのデータが示された。
 協会が実施したアンケートの結果では、こうした人手不足に起因する問題や、各団体の人材確保に向けた具体的な取り組みなどが報告された。アンケートには専門工事業8団体が回答。技能者不足による問題では、「当初の工程よりも遅れている」「若年者への技能継承が進まない」などの回答があった。
 技能者確保に向けた取り組みでは、札幌駅地下歩行空間などの公共空間を活用し職業紹介や見学のできる機会を設ける取り組みや、中卒者を対象とした採用活動の展開などが挙げられた。
 自由記述では、専門高校生などの母親の建設業に対する理解が、依然として低いと指摘する意見が寄せられた。ある団体の回答では「メディアがいくら建設業の雇用が改善されていると強調しても、(自宅の)近所で土曜日や祝日に作業をしている様子を見ると、改善されているのは一部でしかなく、(職場環境が良いとされる)他の産業と比較してしまう」という母親の意見が印象的だったとし、雇用環境の向上に向け、領域を超えた連携を要望した。
 意見交換では、先進的な取り組みについても紹介。土曜日の休日化や、月給化に取り組んでいる企業が増えていることなどが報告された。
 生徒に進路指導を行う教員自身が、専門工事業の職種について、あまり理解していない場合が多いことから、ある道内のゼネコンは、工業高校や普通高校の進路指導担当教員を対象に専門工事業に関する説明会を実施。各職種について画像などを用いて分かりやすく説明し、教員には好評だったという。
 こうした取り組みに対し、「一部は積極的だが、これを参考にどうやって業界全体に拡げていくかが問題」とし、引き続き人材確保に向けた取り組みを模索する方針を確認した。
 担い手の確保と同時に取り組むべき課題として、若手の離職防止についても議論。建専連の調査によると、若手が離職する主な理由は「収入の低さ」や「仕事のきつさ」となっている。
 これらの問題は早期解決が難しい中で、建専連側は労働環境の改善を進める上でも「仕事量を安定的に確保して欲しい」と要望した。

北海道建協、建専連北海道/人材確保めぐり意見交換/領域超えた連携必要に

《日刊建設工業新聞》

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