兵庫県・福良港湾口防波堤整備、来年度末に着工へ 画像 兵庫県・福良港湾口防波堤整備、来年度末に着工へ

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 ◇延長1・1、浸水想定面積半減目指す
 兵庫県は、南海トラフ地震に備えた「津波防災インフラ整備計画」に基づき、南あわじ市の福良港に湾口防波堤を整備する。既存防波堤をかさ上げするとともに航路を除く開口部をふさぐ防波堤を新設することで100年に1度のレベル1地震による津波浸水被害を大幅に低減する。1000年に1度のレベル2地震に対しても浸水被害の軽減を図る。本年度から調査設計を始めており、順調にいけば16年度末に工事着手し、23年度の完成を目指す。事業費は約60億円。
 計画では、人口や資産が密集する福良港沿岸の浸水被害を軽減することを目的に湾口防波堤を整備する。設置位置は学識者らで構成する委員会で検討した結果、水質への影響が極めて小さい延長約1・1キロの「煙島-洲崎ライン付近」を選定した。構造形式は固定式を採用する。
 具体的には、既存防波堤(延長650メートル)の上部に厚さ2・8メートルのコンクリートを打設し、海面からの高さを5・5メートルにするとともに、煙島と陸側、既存防波堤と陸側間など約340メートルの開口部に重力式防波堤(ケーソン)を新設し、かさ上げ部を含む防波堤の高さを5・5メートルにそろえる。これによりレベル1地震で想定される5・3メートルの最大津波に対応する。同時に防波堤内側で被覆工を実施し、粘り強い構造にする。
 煙島と洲崎の間には平常時に漁船が航行できる水門(開口部20メートル、水深2メートル以上)を設置し、フェリーなどが通過する航路は60メートルから80メートルに拡幅する。
 陸地にある既存の防潮堤と防潮堤未整備区間(延長4・5キロ)では、水叩きの補強など越流・引き波対策を進め、陸閘なども自動化を促進する予定だ。
 福良港ではレベル1地震の最高津波高が5・3メートル、浸水面積は95ヘクタールと想定されるが、湾口防波堤を整備することで浸水面積を50ヘクタールに半減し、浸水の深さも1メートル未満に抑える。レベル2地震では最大8・1メートルの津波、浸水面積は119ヘクタールと想定されるが、浸水面積は約2割減の91ヘクタールに低減する見込みだ。
 現在、新規事業として公共事業等審査会で審議しており、新規着手が妥当と判断されれば、16年度から工事を本格化させる。本年度は施工対象区域の測量および土質調査(担当は日本工営)を進めるとともに、水門を含む延長1・1キロの基本設計を予定しており、年度内に発注する予定。16年度は詳細設計に移る。現在のところかさ上げから着手する予定だが、設計作業を進める中で施工スケジュールを固める意向だ。

兵庫県/福良港湾口防波堤整備(南あわじ市)/16年度末着工へ

《日刊建設工業新聞》

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