チャイナショックどこ吹く風、流通大手の中国展開加速 画像 チャイナショックどこ吹く風、流通大手の中国展開加速

海外進出

 中国経済の減速が鮮明になるのを横目に、流通業界が同国市場への進出を加速している。「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングや「無印良品」を展開する良品計画は当面強気の出店を計画。コンビニエンスストアもローソンが中国事業の黒字化が視野に入ってきたほか、ファミリーマートも出店拡大に動く。中国が貿易依存から内需主導型経済への転換にもがく中、日系流通業はアクセルを踏む。

 「現在はまったく(中国経済減速の)影響がない」と話すのは良品計画の松崎暁社長だ。同社の東アジア事業のうち中国の2016年第1四半期(3―5月)の既存店売上高は前年同期比38・6%増、第2四半期(6―8月)も若干落ちたとはいえ、同22・6%増を確保した。

 松崎社長は「工業生産や輸出、GDPは減少気味だが、消費・購買力は伸びている」との認識を示す。15年9月―16年2月期も中国で28店の出店を計画。中国での店舗数を約160店、海外店舗数の約半分とする予定だ。

 中国を始めとした香港、台湾のグレーターチャイナが稼ぎ頭の「ユニクロ」も、「まったく影響がない」(柳井正ファーストリテイリング会長兼社長)と、中国の経済減速もどこ吹く風。柳井社長は「中国は輸出中心(の経済)から、内需(主導型)に変わろうとしている」とし、今後「消費財の企業には大きな市場になる」と期待を寄せている。

 ファストリの中国店舗数は15年8月期までに81店舗純増し、387店。やはり海外店舗計(8月末)798店のほぼ半数に迫る。柳井社長は「長期的にも(中国が)異常事態になることはない」と強気の見方。中国で年間100店程度の出店を続ける意向を明らかにしている。

 ファストリの海外事業は、この中国がけん引する格好で伸長。15年8月期の売上高も6036億円と国内ユニクロ事業の7801億円の8割近くになった。営業利益も前期比31・6%増の433億円となり、ファストリの営業利益の3割近くを占める。

 コンビニエンスストアは中国現地資本との競合もあり、日系コンビニの成長はスローペースで、大手の首脳はまだサプライチェーンの整備が必要との認識だが、ローソンは「中国で2年後の黒字化にめどがついた」(玉塚元一社長)とする。

 ファミリーマートの中山勇社長も「中国の(経済)減速は(消費に)顕在化していない」とし、上海市における店舗のドミナントも進んできたため、今後は郊外への出店も計画。直営店主体からフランチャイズ(FC)加盟店の割合も拡大する考えだ。

中国経済減速どこ吹く風。流通大手、出店にアクセル踏む

《ニュースイッチ by 日刊工業新聞》

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