災害応急復旧でインフラロボ活用、国交省が開発企業と協定へ

インバウンド・地域活性

 国土交通省は、災害時に被災箇所の調査や応急復旧で役立つロボット技術の活用に向けて、開発企業と災害協定を締結していく方針だ。国交省は、次世代社会インフラ用ロボットの開発・導入に向けて14~15年度、直轄現場を使った技術の検証を行っており、実際に使えると評価された技術を協定の対象にする。14年度の検証では小型無人機(ドローン)を使う3技術を評価。一部は既に開発企業と協定を結んでおり、被害状況の把握への積極的な活用を各地方整備局に呼び掛けている。
 開発企業を募集して行った14年度の次世代インフラ用ロボットの現場での検証で、災害調査に適した技術として評価されたのは、アミューズワンセルフ(大阪市)が岐阜大学、エム・シー・アンド・ピー(大阪市)と共同開発した「30分で災害現場の全貌把握を可能にする地理空間情報取得システム」、ルーチェサーチ(広島市)が日本工営と共同開発した「SPAIDERを用いた高精度地形解析による災害調査技術」、東北大学と国際航業、エンルート(埼玉県)が共同開発した「火山災害予測用リアルタイムデータベースを実現するセンシング技術」の3件。
 これらの技術について国交省は、各地方整備局の施工企画課長を集めた会議で紹介し、「災害協定を締結して積極的に活用するよう呼び掛けた」(総合政策局公共事業企画調整課)という。
 このうち、ルーチェサーチは、評価に先立つ14年6月に中国地方整備局と「小型無人ヘリコプター等による災害応急対策活動(撮影・映像解析等)に関する基本協定」を締結。同8月に発生した広島市北部の土砂災害の際の緊急渓流点検で同社の技術が使われた。他の2件についても、災害発生時に持ち込んで調査に活用できるよう、協定締結を進めたい考えだ。
 次世代インフラ用ロボットの現場での検証は、「トンネル」「橋梁」「水中構造物」の維持管理に向けた点検技術と、「災害調査」「応急復旧」の5分野を対象に行われている。点検3分野で評価されたロボットは、16年度に直轄現場を中心に実施予定の試行的導入を経て、本格的な導入につなげる。災害調査と応急復旧の2分野では、開発企業と災害協定を締結することで実践への配備を進めたいとしている。
 15年度に公募したロボット技術の現場での検証も近く始まる。この中で災害調査、応急復旧で評価されれば、協定締結による活用の道が開かれることになる。

国交省/災害応急復旧でインフラロボ活用/開発企業と協定締結へ

《日刊建設工業新聞》

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