これから始めるマイナンバー対策:身の丈にあったソリューション選びのコツ 画像 これから始めるマイナンバー対策:身の丈にあったソリューション選びのコツ

マネジメント

 マイナンバー対策は、どの企業も避けて通れない課題だ。さまざまなベンダーが対策ソリューションをリリースしているものの、必ずしも具体的なサービス詳細が未だ確認できる状態ではないことも多い。特に中小企業、小規模事業者にとってこれらソリューションや対策サービスの選定はどのように検討したら良いのだろうか。

 マイナンバー対応ソリューションを検討する段階では、「自社でシステムの独自開発(EXCELなども含む)か、パッケージソフトの使用か、クラウドサービスなど外部の専門業者に委託するか、3つの大きな選択に迫られるでしょう」(スマイルワークス 代表取締役社長 坂本恒之氏)。企業規模によるが、100名以下の中小企業の場合には、開発までの時間的な制約や、大きなコスト負担を考えれば、独自開発は選択肢から外れざるをえない。

■サービス利用かパッケージ利用か
 そうなると、現実的な解として絞られるのは、パッケージソフトか、クラウドサービス、あるいは専門業者への委託のどれかになるだろう。すでに自社に何がしかの業務ソフトが入っている場合は、パッケージベンダーによるマイナンバー対策サービスやアップグレード版をそのまま利用し続ける選択肢が自然の流れだろう。ただし番号制度が規定している安全管理措置(セキュリティ管理)が義務化されているのでパッケージが入っている(特定個人情報が保存されている)PCやサーバなどの端末の管理はこれまで以上に厳重に行う必要があるので注意しておかなければならない。

 では、パッケージソフトを導入しておらず、これまでExcelなどで処理していた企業の場合は、一体何を選べばよいだろうか? 新規導入の場合は、パッケージソフトかクラウドサービスの選択で迷いそうだ。これも社内事情で異なってくるが、「政府ガイドラインが示す通り安全管理措置への対応を考えるのであれば、クラウドサービスという選択肢が現実的」(同前)ということになるだろう。

 これは前述の政府ガイドラインを読めばわかる通り、個別の事業者が自分たちで対応することは実質的に難しいというのが現実だろう。そこでクラウドベンダーにマイナンバー管理を委託することで大部分の安全管理措置がデータセンター側で対応できるため現実的な選択肢と考えられる。

 今やクラウドを活用することで、自社内で個別にセキュリティを確保するよりもデータセンターなどで専門家に適切に預かってもらった方が安全性も高く、コストも安価に抑えられるサービスも多く出ているので検討してみる価値はあるだろう。

 そこで、マイナンバー実務の観点から、パッケージソフトとクラウドサービスを導入した場合に省ける業務の手間とリスクについて比較して説明しよう。

 毎年改定される税率や料率の変更などの「法令対応」や「各種帳票フォーマットの変更」に関しては、パッケージソフトもクラウドサービスもベンダー側ですべて対応してくれるため、特に心配はいらない。ただしパッケージソフトの場合は、法令対応版を購入し、自社でインストールや各種設定やデータ移行の作業を行う手間は必然的に発生する。

 因みに、どちらの場合でも指定期限までに帳票類を各窓口に提出する手間については、いずれも現状では人的な手間がかかるという意味では同じだ(ただし手続き処理の電子化にも対応すれば電子的に手続きを完了することも可能だ)。

■安全管理措置に関しての対応の違いについて比較してみると
 では、企業のマイナンバー対策として特に重要となる安全管理措置(特定個人情報の保護に関するセキュリティ管理義務)に関しての対応はどうだろうか? 政府は前出の「特定個人情報の適正な扱いに関するガイドライン(事業者編)」を公開しており、それに準じて企業側も安全管理措置を求められることになる。
《井上猛雄》

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