日建設計、専門研修と人事評価の制度を見直し

マネジメント

 日建設計は、若手・中堅技術者の育成に向けて研修と人事評価に関する制度の一部を見直した。15年度から各部門が行う専門技術研修を他部門に公開する形にし、効率的な運用に変更。若手・中堅技術者の技能の習熟度に応じて、2段階評価で中核技術者の職位に引き上げる新たな評価体系も導入した。
 同社の研修制度は、役職や年次によって実施する全社研修と、部門ごとに行う専門技術研修があり、講座数は年間170を超える。専門技術研修は秋の3日間程度に集中して本社の会議室で実施。各部門やグループ会社の専門技術者が組織を横断して聴講し、多角的な視野を備えた人材の育成につながっていたという。
 ただ、講座選定、講演内容作成などに手間を要し、講師を務める社内の人材への負担がかかるという課題もあった。このため、15年度からは効率的な研修運用を目指し、各部門が行っている専門技術研修を可視化し、他部門に公開する方法に変更した。同社はこれまでと同様に幅広い知識の習得やノウハウの伝承に役立つほか、各部門が他部門の研修内容を活用し、より効果の高い研修に生かせるとみている。
 若年技術者の育成に向けた人事の評価体系も見直した。同社の職位(再雇用者を除く)は、上位から順に「パートナー」(副代表、部長、技師長など)、「アソシエイト」(設計長、技術長など)、「スタッフ」(主任)に分かれる。このうちスタッフをプロジェクト推進の中核となるアソシエイトまで効率的に育てるため、入社からアソシエイトになるまでの過程を、「初期育成期」「専門家としての自立」の二つに区分。それぞれに必要な能力を部門・グループごとに定めた職能評価シートを使って評価する制度を採用した。
 初期育成期は、▽法規の理解とそれを順守した設計▽予算に応じた設計▽投資に見合った実用的価値を実現させる設計▽建築プロセスの理解、自分の分担の位置付けが内容、時間の両面から認識できる-などの項目で評価し、学業から生業としての設計者への転進が完了したかどうかを見極める。
 専門家としての自立期は、▽施主の要求事項の把握、ソリューション提供能力▽施主ほかとの合意形成能力▽プロジェクトチームの運営能力-などの項目から見極め、プロジェクトのまとめ役としての実務を任せるアソシエイトに引き上げる。
 同社は全社的に周知し、本格的な運用を始めたとしている。

日建設計/専門研修と人事評価を見直し/中核技術者の効率的育成へ

《日刊建設工業新聞》

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