【CEATEC 15】センチメートル単位の位置精度で無人運転…マゼラン 画像 【CEATEC 15】センチメートル単位の位置精度で無人運転…マゼラン

IT業務効率

 マゼランシステムズジャパンは千葉市の幕張メッセで開催中のCEATECに、産業用、農業機器、ロボットなどの自動運転において、高精度の位置情報、速度、および姿勢情報を提供するGNSS慣性計測システムを出展した。

 マゼランシステムズジャパン(兵庫県尼崎市)は1987年創業。GPSに代表される測位衛星システム(GNSS)に関連する事業を主体としている。1999年以降、衛星測位技術の全てを自社技術として開発しているそうだ。

 新システムは、センチメートル級の精度を持つGNSS RTKモジュールと、低価格MEMSセンサーとを、マゼラン独自の運動検知・制御アルゴリズムを用いて組み合わせ、外乱に強く安定した高精度出力を低コストで実現した。

 RTK(リアルタイムキネマティック)測位とは、既知点=ベースからの補正観測情報を無線などを利用して移動局=移動機・車両に送信し、移動局の位置をリアルタイムに測定する方法だ。衛星からの搬送波位相に加えて既知点からの情報を利用することで、より高精度な測位が可能となる。RTKシステムはセンチメートル級の精度を獲得できるので、測量用途以外にも、今後は農業機械、建設機械、産業機器の自動運転の分野への適用が期待されている。

 マゼランのシステムの特徴は、高精度GNSSシステムとIMU(慣性演算装置)とのカップリング技術。衛星測位をGPS衛星だけでなく、GLONASS衛星もサポートすることで高精度の位置計算を行なうと同時に、信号をL1帯に限定することで回路規模を縮小、さらにGNSSデバイスの部品の共通化、低価格MEMSセンサーを利用したIMUとの組み合わせで、低価格化を実現した。

 従来の同様のシステムは1千万円ほどしたという。マゼランのコスト低減により、農林水産業用機械、建設機械、ドローンや自動車の自動運転、そして安全管理システムの普及を促すことが可能となった。作業機械や車両のクラウド経由による管理や高効率運航にも寄与する。

 新システムは、位置精度が要求される(1)測量、地殻変動の調査、(2)農業機器、産業機器、ロボットなどの自動運転、モニタリング、(3)電動車椅子、パーソナルモビリティへの活用、(4)産業用無人飛行機の位置制御など、幅広く活用できる。

 CEATECの出展を対象に優れたイノベーションを表彰するCEATEC AWARDでは、「農業を中心に、大きなイノベーションを産みだす潜在力を示している」と言う理由で、ソーシャル・イノベーション部門グランプリを受賞した。新システムは最終的な実証実験の段階にあり、ごく近い将来の商用実用化が予定されている。



《高木啓/HANJO HANJO編集部》

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