走行しながら充電…電気自動車ワイヤレス給電実用化へ研究加速 画像 走行しながら充電…電気自動車ワイヤレス給電実用化へ研究加速

インバウンド・地域活性

 大成建設と豊橋技術科学大学は、電気自動車(EV)・電動カート用の「ワイヤレス給電システム」の実用化に向けた共同開発を加速させる。市販の小型EVにシステムを実装し、高効率で給電できるアスファルト舗装を開発した。15年度内に20~30メートルの屋外走行路を整備し、走行性を確認。16年度以降は安全性や排水性などに関する仕組みを検証する。EVのほか、工場や物流施設など屋内で利用する電動カートの搬送システムの実用化も目指す。
 ワイヤレス給電システムは、道路の路盤や建物の床に埋め込んだ金属製の電極板から、タイヤ内のスチールベルト、ホイールを介してEV搭載モーターに電力を送り、走行用のエネルギーとして使う仕組み。ゴムなどの絶縁体でも流れる高周波電力を利用するのが特徴。EVや電動カートへの充電や、バッテリーの搭載・交換をせずに連続走行ができる。
 両者はトヨタの汎用超小型(1人乗り)EV「COMS」を改良し、システムを導入した。走行用バッテリーは搭載していない。5キロワットの電力を送ると時速60キロで走行できるという。金属板を埋め込んだアスファルト舗装の電化道路は、一般的な道路に使用する材質・構造に近いため、荷重や振動に対して従来の道路構造と同等の耐久性能になっているという。
 両者は年度内に、愛知県豊橋市の同大に20~30メートルの屋外走行路を整備する。電化道路の施工性を検証とともに、システム搭載EVの屋外での走行性を確認する。16年度以降は、安全性や排水性などについて検証・検討していく予定だ。
 両者は、道路と建物の両方を視野に実用化を目指す。道路では高速道路のトンネル区間を電化道路にして、ここを走行することでEV(バッテリー搭載)を充電しながら連続走行させるなどの方向性で検討を進めていきたい考えだ。建物は工場や物流施設などがターゲット。電化フロアにして電動カートを走らせるシステムを実用化していく方針だ。
 ワイヤレス給電システムを実装したCOMSを、10日まで千葉県美浜区の幕張メッセで開催されている最先端IT・エレクトロニクス総合展「CEATEC JAPAN 2015」に出展している。

大成建設、豊橋技術科学大学/走行中給電で走るEV実用化へ/屋外走行路整備

《日刊建設工業新聞》

編集部おすすめの記事

特集

インバウンド・地域活性 アクセスランキング

  1. 北海道新幹線開業に向け、ソフト・ハードで進む沿線自治体の準備

    北海道新幹線開業に向け、ソフト・ハードで進む沿線自治体の準備

  2. JTB、ファーストクラスの乗り心地バスを導入。「寛ぎ」を追求

    JTB、ファーストクラスの乗り心地バスを導入。「寛ぎ」を追求

  3. 八戸市の屋内スケート場建築、69億4000万円

    八戸市の屋内スケート場建築、69億4000万円

  4. 宮古~釜石間の鉄道、震災からの復旧計画通り。三陸鉄道への移管準備も

  5. 増加するインバウンド、貸切バスの臨時営業区域・設定を延長へ

  6. 福島県相馬市で新庁舎が完成。復興から一つの山を越えた

  7. ■ニュース深掘り!■ 富裕層向けインバウンドビジネス

  8. ESRが兵庫県尼崎市に国内最大級の物流施設。延べ39万平米

  9. 「高校野球」はなぜ、日本最大の人気コンテンツになりえたのか?

  10. JR東海がリニア名古屋駅着工へ

アクセスランキングをもっと見る

page top