TPP大筋合意、政府調達はマレーシアなどにWTO並みルール採用へ

海外進出

 日本のインフラ輸出に向けた門戸が一段と広がる。米アトランタで開かれていた環太平洋連携協定(TPP)交渉の閣僚会議で大筋合意の見通しがついた。各国の公共工事などの入札手続きのルールを定めた「政府調達」分野は、7月の協議で世界貿易機関(WTO)の政府調達協定に参加していないマレーシア、ベトナムなどにWTO並みのルールを採用する方向で一致していた。こうした方向でTPP協定が発効すると、東南アジアを主要ターゲットに定める国土交通省の海外展開施策にも一段と拍車が掛かりそうだ。
 TPP交渉参加国は日本、米国、オーストラリア、シンガポール、チリ、カナダ、メキシコ、マレーシア、ペルー、ニュージーランド、ベトナム、ブルネイの12カ国で、来年初めにも協定に署名する予定。各国での批准手続きを経て、TPP協定が発効する見通しだ。
 物品、サービス、建設サービスなどの政府調達をめぐっては、7月の交渉で公共事業発注などの市場開放に関するルールづくりを進めていくことで実質的に合意。12カ国のうち、オーストラリア、マレーシア、ベトナム、ブルネイがWTO政府調達協定に参加しておらず、参加国と同様の調達ルールを採用していくことで一致した。
 このうち、オーストラリアとの間で日本は、二国間自由貿易協定(FTA)を柱とする経済連携協定(EPA)が今年1月に発効しており、WTO政府調達協定と同様の調達ルールが敷かれている。一方、マレーシア、ベトナム、ブルネイについてはEPAもなく、今後、内外無差別の国際入札を義務付ける基準額などを設定することで参入に向けた一定のルールが設けられることになる。
 今回のTPP交渉の大筋合意により、日本企業がアジア新興国のインフラ工事に参入する機会が一段と広がることになる。国交省がこれまでも取り組んできた中小・中堅を含む日本企業の海外進出支援や注目プロジェクトの受注に向けたトップセールスなど、海外ビジネスを展開する上での施策を一段と強化する契機にもなりそうだ。

TPP大筋合意/政府調達、マレーシア・ベトナムなどにWTO並みルール採用へ

《日刊建設工業新聞》

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