レビュー:新型 iPhone の「中身の進化」 画像 レビュー:新型 iPhone の「中身の進化」

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 ついに発売された「iPhone 6s」「iPhone 6s plus」。今回は、この最新モデルが1世代前の「iPhone 6」と比べてどこが変わったのか、デザインや機能面などについて、実際にハンドリングしながら分析してみたい。

■新色ローズゴールドは男が持ってもアリなのか?

 今年は、iPhoneが外観のデザインをほぼキープしたまま、新機能やサービスなど中味をブラッシュアップする「sの進化」の周期にあたる年だ。今回もiPhone 6に比べると、単純なデザイン面での変化が少なく、ぱっと見の印象ではマイナーチェンジに止まった感がある。

 最新のiPhone 6sとiPhone 6を見比べてみると、本体の厚みはiPhone 6sの方が約0.2mmと、ほんのわずかに厚みを増しているが、目で見る限りでは、ほとんど違いが分からない。むしろ重さが「6」の129gから「6s」で143gになっているので、両方を交互に手に取ってみると違いが実感できる。だからといって6sが一般的な当サイズのスマホよりも重いわけではなく、相変わらずハンドリングは快適だ。

 6sと6とで、目で見て違いがわかるポイントは本体背面に「s」の1文字がプリントされているところぐらい。どうせならiPhoneの最新モデルを買ったこと周りにアピールしたいという方には新色の「ローズゴールド」を買うという選択が最良だ。実際に発売直後から、この新色が一番人気だと聞く。とはいえ、今回の新色のベースは「ピンク」である。男性ユーザーにとって気がかりなのは、これを男が持っていても“アリ”なのか?という点だろう。

 iPhone 6s/6s plusともすでに発売済みなので、実際にローズゴールドがどんな色合いなのかは全国の販売店で実機に触れながら確認できる。ただ、やはりどんな商品も、実際に購入して身の回りで使ってみないことにはわからないことが多い。

 その最たるものの一つがスマホのカラバリであり、店頭ディスプレイの灯りの色によっても色の見え方は変わってくるし、自分の普段着と何パターンか合わせてみて、初めて自分にふさわしい色だったか判断が下せる。

 今回筆者もローズゴールドのモデルを借りてみた。実際手に取ってみると、思ったほどピンクの色合いは上品で、メタル感が強いので“男のギア”としての硬派な質感と遊び心の両方がいい感じにブレンドされている印象だ。

 蛍光灯の下ではほんのり桜色なシルバーに見える。白熱電球系の黄色い灯りの下ではややオレンジがかったサーモンピンクになり、昼間の太陽光に晒すと輝きが強くなって高級感もアップする。iPhone 5sの発売時に追加されたゴールドよりも、今回のローズゴールドはさらに使うシーンに応じて、さまざまな表情をみせる個性的な味わいを持っていると言える。

 だからこそ、これを上手に着こなすためには、男性ユーザーにとってそれなりの気構えが必要ではないだろうか。やはり基本的には「ピンク」なので、着る服とのカラーコーディネートは重要だ。

 例えば、ダークスーツをビシッと着こなせる方にはアクセサリーとしても高い効果を発揮してくれるが、筆者のように普段はチェックのシャツにジーパン、スニーカーでそれぞれに色もバラバラな感じで組合わせてしまうと、ここにピンクが加わってくることで全体的に“うるさい”着こなしになってしまう。

 ジャージ姿で近所のコンビニに買い物に出かけて、上品なローズゴールドのiPhoneがポケットから出てくれば、何となく浮いて見えてしまうだろう。日ごろから服装に「清潔感」を重んじながら、コーディネートにもきちんとした気配りができている男性でないと、新色ローズゴールドを着こなすことは困難かもしれない。

■新しい操作インターフェース「3D Touch」の使い勝手

 今回のiPhone 6s/6s plusは、その外観よりも中味で色んな部分が新しくなっている。なかでも「3D Touch」は注目すべき新しいユーザーインターフェースだ。

 液晶パネルの全面にApple WatchやMacBookのトラックパッドが先行して搭載した感圧センサーを組み込んだことで、従来通りのタップやスワイプ、ピンチズームイン・アウトといった操作のほかに、「画面をぐっと押し込む」ことよって新しい操作性や機能が実現される。

 押し込む操作は「Peek」と「Pop」の2種類に分かれている。例えばメールアプリを開いて、受信一覧から内容をチェックしたいメールを選んで軽く押し込む(Peekする)と、画面上にプレビューが表示され、そのままの状態でもう少しグッと強く押し込む(Popする)とメールが開かれるといった具合だ。

 3D Touchに対応しているアプリは、ホーム画面でアイコンを押し込むと、直接アクセスできる機能の一覧がPopして表示される。例えばカメラアプリなら、セルフィー撮影やビデオ撮影に直接飛ぶことができて便利だ。

 アイコンの押し方は、ためらわずにグッと行くのがポイント。遠慮しがちに押すと、アプリの削除や配置変更のモードに切り替わってしまう。まあ、これはこれで操作の扱い分けがやや難しいところではある。3D Touchでは押し込んだ際にiPhoneの画面が「クッ」「ククッ」とタップを返してくるので、ちゃんと操作ができているかリアクションでわかるようになっている。

 ほかにも写真アプリの中に入ってから、カメラロールの写真一覧のサムネールを軽く押し込むとプレビューがPeekできて、さらに押し込むと写真が開く。後述する音声付き動画写真が撮れる「Live Photos」をプレビューする際に便利だ。

 スマホやタブレットの操作はタップやスワイプ、ピンチズームだけで十分と思っていたが、慣れてくればこの3D Touchの“押し込む”操作からいろいろと新しく便利な使い勝手が広がりそうだ。今のところ、まだその魅力を享受できるアプリがメールやカメラ、写真などアップル純正のものに限られているが、サードパーティからも感圧センサーを活用したユニークなアプリが続々と増えることにも期待したい。

 新しいインターフェース関連ではSiriのボイスコマンド機能が強化された。設定から「“Hey Siri”を許可」の項目をオンにすると、ホームボタンを押さずにiPhoneに向かって「ヘイ、シリ」と話しかけるだけでSiriが起動する。

 設定時にはユーザーの複数パターンによる「ヘイ、シリ」の発声を登録するので、他人が発声しても反応しないし、鼻歌で「ヘ~イ、シリ~♪」と呼びかけても起動してくれる。かなり早口で「ヘイシリ!」と、しかも小声で呼びかけても応えてくれるので、街中でも人目を避けながら使いやすくなったと言えるかもしれない。

■最も大きく進化したのはカメラまわりの機能

 iPhoneのカメラは、ここのところしばらく800万画素のままだったが、今回の6s/6s plusでは遂に1,200万画素へステップアップを果たした。カメラ周りの撮影クオリティや操作性を中心にiPhone 6と比べてみた。

 撮れる写真は、明らかにiPhone 6よりも精彩感が高く、ディティールの情報量が豊富だ。同じ夜景を撮影してみると、画面全体の明るさそのものはiPhone 6も十分に得られているのだが、iPhone 6sでは明部ピークの白飛びや暗部の黒つぶれが抑えられ、それぞれに被写体の持っている色合いや細かい質感もきちんと描かれるようになる。

 夜景も目で見ている情景により近くなる印象だ。なお、従来のiPhoneと同じく、12MP/4対3以外に画質や画角の選択はできず、撮影前にマニュアルで画質を細かく追い込むような機能も無い。つまり、HDR撮影機能も含めてユーザーがあれこれ画質設定について悩むことなく、手軽にベストショットが撮れるカメラをiPhoneは追求しているというわけだ。

 今度のiPhoneから4K(3,840×2,160)解像度の動画撮影が可能になった。画質設定は「設定」アプリから「写真とカメラ」の中に入って「ビデオ撮影」より4K/30fpsを選ぶ。動画撮影時には画面に「4K」の表示が現れる。

 4K撮影時の動作はスムーズで、撮れる映像も切れ味に富んでいる。撮った4K動画はiMovieアプリを使ってiPhone単体で編集もできる。なお、iPhoneで撮影した4K動画を大画面テレビなど外部ディスプレイで観たい場合は、いったんPCに転送してから出力する。

 1分間の撮影で、ファイルサイズが約375MBにもなるので内蔵ストレージの残量には常に配慮が必要だ。もしiPhoneでビデオを頻繁に撮影するユーザーであれば、内蔵ストレージの大きいモデルを選ぶ必要があると思う。

 いずれにせよ、4K動画のファイルはサイズも大きいので、定期的にバックアップしながら本体からはどんどんと消去しておかないと、あっという間に内蔵ストレージがいっぱいになってしまうだろう。

 4K画質の動画を約5分ほど撮影してみても本体が異様に熱を持つこともなく、途中で撮影が中断されることもなかった。4K動画撮影時に静止画を同時記録することもできるが、この場合は切り出される写真のサイズが3,840×2,160画素/16対9になる。

 6s/6s plusから新しく加わったカメラ機能に「Live Photos」がある。静止画を撮影する感覚で、1度のショットボタンで約3秒の音声付き動画を撮るという機能だ。再生はiPhone上で行うことができ、3D TouchのPeekによるプレビューにも対応している。

 PCにもQuickTime形式の動画ファイルとして取り込んで再生できる。この類のトリック撮影機能は従来からビデオカメラやコンパクトデジタルカメラにも搭載されてきたものだが、iPhoneで手軽に撮影してSNSにアップできるようになればクリエーションの幅が広がるだろう。

 ほかにもFaceTimeカメラでのセルフィ撮影時に、iPhoneのディスプレイをフラッシュとして使える「Retina Flash」の機能が新設された。使い方は簡単で、インカメラ撮影時にフラッシュの設定をオンにして撮影するだけ。

 シャッターが切られる瞬間にiPhoneの液晶が強めに全点灯して、暗いところでも明るいポートレート写真が撮れる。筆者も試してみたが、どうしても画面をのぞき込んだ姿勢で構えてしまうため、メガネにiPhoneの四角い画面が映り込んでしまう。顔の向きなどポージングには気配りが必要だ。

■使い込むほどに進化を実感。“新しい方”を選ぶ価値はありそうだ

 カメラ機能のほかにも音楽再生のサウンドを、6sと6で聴き比べてみた。同じApple Musicの音源を再生。iPhone 6sは3D Touchの機能により、ホーム画面のミュージックアプリのアイコンをPopして、直近で試聴したApple Musicの楽曲をすぐに再生したり、Beat1のラジオや楽曲検索に飛べるメニューが表示される。

 音質は新しい6sの方が全体のバランスが良くなったように感じた。とくに中低域の見晴らしがよりクリアになって、ボーカル系の楽曲は声の音像がよりクリアになり、センター位置の定位がさらに明瞭になった。クラシックやジャズなど生楽器系の演奏は音色の違いがはっきりと現れるのでリアリティも一段と高まるだろう。

 iPhone 6sの新しい機能を試してみると、一つ一つに前機種からの着実な進化を感じることができる。筆者は本音を言うと、今回レビューする前まではiPhone 6sの購入を見送るつもりだったが、今は積極的に買い換えを検討し始めた。

 カラバリの選択はやはりスペースグレイが最有力か。フロントパネルのベゼルがブラックなので、Netflixなど動画配信コンテンツを観る際には没入感がいっそう高くなるからだ。あとは内蔵ストレージの容量をじっくり検討して決めたい。

【レビュー】結論は“買い”!? iPhone 6sの「中身の進化」は想像以上だった

《山本 敦》

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