東京都鉄筋業協同組合…社保加入実現へ「今が踏ん張り時」 画像 東京都鉄筋業協同組合…社保加入実現へ「今が踏ん張り時」

人材

 ◇請負単価下落に危機感募る
 東京都鉄筋業協同組合(東鉄協、館岡正一理事長)が28日に東京都内で開いた定例会(社会保険加入促進会議)で、鉄筋工事の請負単価や技能労働者の社会保険加入をめぐり、会員からさまざまな意見が出された。会員企業からは「社会保険の加入は若い入職者を確保するために始めたこと。請負単価を下げて受注し、社会保険加入の流れを止めてはならない」などの意見が相次いだ。
 定例会では、会員企業から加工場や現場(現在、11月、来年1月)の稼働率、最近の契約単価(RC造)などが報告された。
 鉄筋業界では工事量が減少し、請負単価が徐々に低下する傾向にある。社会保険料を内訳明示した標準見積書を元請に提出しても、準大手以下の建設会社では受理されないケースが続いているという。
 ある会員企業は、工事量が減少し単価が下がり始めていることを報告した上で、「(元請から)別枠計上した社会保険料部分をカットされた金額を示された。この金額の中に社会保険料を含んでいると平気で言ってくる」と指摘。2次下請企業の作業員まで社会保険に入るためには、最低でも請負金額の10%以上上乗せしてもらわないと厳しいと実情を紹介した。
 別の会員企業は「中堅以下のゼネコンは、標準見積書を提出しても、他社の様子見ばかりして、ほとんど認めてくれない。これでは2次以下の下請の社会保険加入は進まない」と窮状を訴えた。
 請負単価の下落に危機感を表明する会員企業も多かった。「リーマンショック後にわれわれがやったのは、単価を下げて受注し、働いている職人の賃金を下げて生き延びただけ。その結果、35歳以下の若年者はいなくなった。今、若い入職者を確保できなければ、この業界に未来はない」との意見が出された。別の会員企業からも「『職人を社会保険に加入させない経営者は犯罪者』と学者に言われた。そんなことを言わせないためにも、単価の維持と社会保険加入の流れを止めてはいけない。今が踏ん張り時だ」と訴えた。
 定例会に提出された会員企業を対象にした標準見積書活用状況アンケートの結果(建築)によると、今年7~8月に元請企業(ゼネコン)に提出した見積書のうち、標準見積書を使った件数の割合は65%、元請企業に標準見積書が受理された件数は46%で、標準見積書の提出件数、受理件数ともここ数カ月伸び悩んでいる。

東鉄協/都内で定例会開く/社保加入実現へ「今が踏ん張り時」の声

《日刊建設工業新聞》

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