建設業の経営環境の悪化懸念広がる…全建会員調査で 画像 建設業の経営環境の悪化懸念広がる…全建会員調査で

マネジメント

 ◇入札契約制度と積算単価に「改善必要」の声
 全国建設業協会(全建、近藤晴貞会長)の会員企業に経営環境の悪化を懸念する見方が広がっている。会員企業1162社が回答したアンケートによると、昨年7月ごろと比較した受注状況は、「悪くなってきた・悪い」が6割を超え、利益が「悪くなってきた・悪い」との回答も5割近くに達した。受注が減少する中での人件費、下請代金、資材価格の上昇を利益の圧迫要因に挙げる声が多く、入札契約制度と単価・積算の両面から改善を求める声が大きくなっている。
 受注状況についての回答は、「変わらない」が3割で、「良い・良くなってきた」は1割に満たなかった。地域ブロック別に見ると、九州・沖縄、北陸、中部、中国は「悪い・悪くなってきた」が6割を超えた。発注の減少を指摘した会員が622社あり、競争の激化(299社)や応札・技術者の問題から受注が減っているとの回答が115社からあった。
 受注の減少に加えて経費の増加が経営に深刻な影響を与えている状況も浮き彫りになった。利益の状況を聞いたところ、「良い・良くなってきた」は1割程度にとどまり、「変わらない」が3割強。「悪くなってきた」は4割を超え、1割近くは「悪い」と回答。九州・沖縄、中部、中国ブロックでは「悪くなってきた・悪い」が5割を超えており、経営環境が厳しさを増している地域が少なくない。
 利益が悪化傾向にあると回答した会員は、その要因として▽人件費の上昇▽下請代金の上昇▽資材価格の上昇-を挙げ、この三つの回答数は、いずれも300社以上に達した。受注と受注金額の減少による経費の増加を指摘したのが94社あり、固定費の工面が難しくなっている状況がうかがえる。
 全8地域ブロックの会員から「受注件数・金額の減少」を指摘する回答が寄せられた。関東甲信のある会員は、積算単価の低さと同時に共通仮設費が少ないという問題を指摘。九州・沖縄の会員は、歩掛かりがなじみにくい小規模または緊急工事の積算や最低制限価格の低さを課題に挙げた。
 受注が減っているにもかかわらず、工期の延長によって未完成工事が増え、完成工事高が減少する問題を指摘する会員もあった。地域の金融機関には、受注を経営の先行指標と捉えて融資に反映させるケースもある。工事の進ちょくが遅れ、部分払いの請求ができないと回答する会員もあり、資金繰りの悪化も懸念されている。

全建/経営環境の悪化懸念広がる/会員企業経営アンケートで「悪い」増加

《日刊建設工業新聞》

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