中小向けマイナンバー対応マニュアル発刊 建設業振興基金 画像 中小向けマイナンバー対応マニュアル発刊 建設業振興基金

マネジメント

 建設業振興基金(内田俊一理事長)は、10月に国民への番号通知が始まる税と社会保障の共通番号(マイナンバー)制度について、建設業の留意点を明示した「中小建設企業のためのマイナンバー対応マニュアル」を発行した。マイナンバー導入により、企業で働きながら社会保険に加入していない従業員の存在が把握されやすくなるとして、社会保険未加入問題は「新たなステージ」に移行すると指摘。これを機に、建設労働者のあいまいな形態を解消し、処遇を改善することなどが必要だとしている。
 マニュアルは、制度の概要や取り扱い、安全管理措置など業界を問わず対応が求められる事項を詳しく解説した上で、▽社会保険未加入問題▽一人親方▽外国人技能実習生-など建設業特有の事項との関係について留意点を示した。
 例えば、従業員が現場近くの寮など、住民票以外の場所に住んでいるケースでは従業員のマイナンバーを企業がスムーズに入手できないといった課題を明確化し、対応を促している。
 企業は、個人事業主などでも労働者を雇用する以上は労働者のマイナンバーを取得・管理する必要がある。このほか、税理士や社会保険労務士、測量士、建築士、土地家屋調査士などの個人事業主に報酬(謝金)を支払う場合は、源泉徴収義務があるため支払い対象者のマイナンバーの取得が必要と説明している。
 一方、いわゆる一人親方は源泉徴収義務のない請負契約であるため、マイナンバーは不要だ。
 マニュアルでは、年金事務所が社会保険の加入データと国税庁が所有する納税データの突き合わせコストが大幅に軽減されるため、従業員に給料を支払いながらも社会保険料を納めていない企業を容易に割り出せるようになると指摘。是正に向けた取り組みが急がれるとしている。
 従業員のマイナンバーは16年の年末調整から必要となるが、退職金の支給には16年から活用するため、振興基金は15年の年末調整までに取得することを推奨している。
 ここで問題となるのが、番号の通知先。通知は住民票の住所に簡易書留で届くが、建設業の技能労働者は寮、借り上げ住宅などに住んでいるケースが多く、従業員が自らのマイナンバーを受け取るのに時間を要することも留意事項として挙げている。
 マイナンバーの対象は、中長期で在留する外国人も対象。そのため、外国人技能実習生にも通知される。国内で働く建設技能労働者の0・5%弱程度が実習生とされ、こうした外国人就労者のマイナンバーを適切に管理することも企業には求められている。
 マニュアルは大成出版社が600円(税別)で販売する。巻末の資料集は振興基金のホームページ(http://www.kensetsu-kikin.or.jp/)からも入手できる。

振興基金/マイナンバー対応マニュアル発刊/社保未加入把握容易に

《日刊建設工業新聞》

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