竹中工務店、電力自由化向けエネルギーマネジメントシステム開発 画像 竹中工務店、電力自由化向けエネルギーマネジメントシステム開発

IT業務効率

 竹中工務店は25日、電力自由化後を想定した新しいエネルギーマネジメントシステムを開発したと発表した。建物の負荷予測を行って熱源や空調機器などの運転を最適に計画し、計画通りの電力需要を達成するシステム。予測から計画、制御、運転までを一貫して高精度・高効率に行うことができ、電力自由化後の多様な料金メニューに対応する。関連会社の本社ビルに初導入し、実証データの蓄積やシステムの充実を図るとともに、提案活動も開始する。
 新システムの「I.SEM」(アイセム)は、クラウドを活用してさまざまなハードウエア、ソフトウエアをつなぎ、連携する仕組み。電力単価の高い時間の購入抑制、割安な電力メニューへの対応、事前に想定した買電計画通りの需要調整などを実現。多様な料金体系に対応することで電力コストを低減する。各種の個別システムをクラウド上に構築してトータルに制御するマネジメントシステムの実用化は初めてという。
 具体的には、クラウド活用の情報プラットフォーム上に「負荷予測システム」「最適運転計画システム」「リアルタイム制御システム」の三つのソフトシステムと、太陽光発電や発電機、パワーコンディショナーなどをパッケージ化したハードシステムを連携させる。
 負荷予測システムは、電力負荷と熱負荷を予測するシステムに、居住者の意向を反映させるパーソナル対応デマンドレスポンスを加味してシステム化。居住者に不満のない環境での高精度な負荷予測を実現する。最適運転計画システムは、電気熱源やガス熱源、蓄電池など複雑な熱源機器と、電気自動車の充電スケジュールをコストや省二酸化炭素(CO2)などの目的に合わせて最適化し、電力調達を計画する。
 リアルタイム制御システムは、太陽光発電や発電機など多様な電源を最適にコントロールし、空調や照明と統合しながら電力需要を制御する。その中核技術として開発した「MSEG」(エムセグ)は、パワーコンディショナー機能(PCS)とバッテリー機能を一体化したコンポーネント(構成要素、部品)を制御するシステム。太陽光発電や発電機、電気自動車などさまざまな分散型電源を統合・制御する。分散型電源を活用して停電時の自立運転も可能。BCP(事業継続計画)やLCP(生活継続計画)対策としても役立つ。
 同社は関係会社のTAKイーヴァックの新砂本社ビル(東京都江東区)にI.SEMを初導入した。19年まで継続して実証データを蓄積し、システムを調整・改良する。
 提案活動も開始。延べ5000~2万平方メートルの規模のオフィスビルや集合住宅、学校、大型商業施設、駅ビルなどを対象に提案する。新築、既存問わず年内に10件ほどの建物に提案する計画だ。

竹中工務店/電力自由化想定のエネマネシステム開発/クラウドで熱源や設備統合制御

《日刊建設工業新聞》

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