なぜ最近「日本語学校」が活況なの? 画像 なぜ最近「日本語学校」が活況なの?

人材

 日本企業がアジアなどグローバル人材の採用を本格化していることを背景に、外国人の日系企業への就職希望も急増している。これを受け、日本への留学希望者も急増。外国人留学生が就職の準備として入学する民間の日本語教育機関「日本語学校」も活況だ。各校は受け入れ枠を拡大するほか、少子化で経営環境が厳しい学習塾も日本語学校の経営に乗り出している。

 東京・早稲田にある日本語学校。今年4月入学で定員の約200人に達したことから、受け入れ枠を300人に増やす。アジアの学生が集まる東京の高田馬場・早稲田周辺の学校には、軒並み定員を上回る申し込みがある。学生の募集は最大年4回だが、来春まで入学の申し込みを断るケースもあるという。

 少子化で事業の軸足を学習塾から日本語学校に移すケースも

 また少子化の影響で、事業の軸足を学習塾から日本語学校に移す例もある。都内のある学習塾は、10年前に日本語学校の経営に乗り出した。中国人を中心に毎年留学生を増やし、5年前には2校目を開校。年内に塾の空き教室を活用し千葉県に3校目を新設する。

 独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)のまとめでは、日本語教育機関に在籍する外国人留学生(14年5月1日現在)は、ベトナム(1万5265人)とネパール(5157人)が、前年同期に比べて倍増。ミャンマーが前年同期比61・7%増の655人。

 一方、最も人数が多い中国が同3・8%増の1万6607人で小幅な増加にとどまり、韓国は同7・7%減の1837人と減少。「日中関係が冷え込み、中国人留学生が一時減少し打撃を受けた」(日本語学校理事長)が、日中関係の改善の兆しもあり留学希望者数は回復傾向にある。

 コンビニなど受け入れ体制さらに充実へ

 留学生は人材不足が深刻となっているコンビニエンスストア、外食チェーン店にとって重要な働き手にもなっている。そのため、コンビニ各社は外国語マニュアルの整備など、外国人従業員が働きやすい環境作りに力を入れている。

 コンビニ大手ローソンは、外国人に対応する店舗型研修施設を東京都品川区に設置。接客など実践的な技能の習得だけでなく、日本の文化に適合するための教育に力を入れる。他のコンビニチェーンでも、「留学生は真面目で、他の従業員からの評判が良い」(大手コンビニ広報)という。

 ただ留学生の動向は国際情勢に影響されやすく、不法就労などの問題も浮上。就業目的を装い就学途中で逃亡するケースや、根拠のない難民申請する学生が増えている。外国人受け入れの難しさも浮き彫りになっており、体制の整備が急務だ。
《ニュースイッチ by 日刊工業新聞》

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