訪日客向け、農産物土産を買いやすく…メロンの検疫で実証事業 

インバウンド・地域活性

 日本を訪れた外国人観光客が農産物を土産として持ち帰りやすいように、円滑に検疫を受けられるようにする実証事業が北海道で始まった。主にメロンが対象で、試験的に検疫官が集荷場に出向いたり、旅行中に検疫を済ませた農産品を出国前に受け取れるようにしたりする。農水省は事業の効果を検証し、訪日客の農産物購入を増やすために、業者が取り組みやすい検疫方法を探る。

 農水省の補助事業「おみやげ農産物植物検疫受検円滑化支援事業」を受けて、旅行会社や小売店などでつくるジャパンショッピングツーリズム協会が行う。

 訪日外国人観光客数は今年、過去最高の突破が確実になっている。食料品が免税品に追加されたこともあり、農産物販売にとって追い風が吹くが、現状は検疫に手間や時間がかかり販売が進んでいない。農水省は同事業を通じて円滑な検疫を確立し、土産販売を後押ししたい考え。

 実証事業は二つ。ヤマト運輸などが行っているアジアの旅行客向けの宅配事業を活用する。台湾向けを対象に、集荷場に検疫官が30日までの約1カ月間、出張して検査。これまでは植物防疫所に持ち込む料金が必要だったが、この分が要らなくなる。

 もう一つはツアー旅行客を対象に、旅行中に購入した農産物をあらかじめ植物防疫所に送り、出国前に空港で受け取れる仕組み。旅行客は手ぶらで観光でき、出国直前に検査の時間を取られずに済む。現在はタイ人向けのツアーが対象だ。

12月には福岡県でイチゴを対象にした実証事業を行う予定だ。農水省は、観光客の土産を買いやすい環境をつくることで海外で日本産農林水産物の人気が高まり、商業的な輸出につながっていく効果にも期待する。

訪日客向け検疫探る 農産物土産を買いやすく 北海道のメロンで農水省実証事業

《日本農業新聞「e農net」》

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