機能性乳製品続々! シリアル専用ヨーグルトや花粉症対策 画像 機能性乳製品続々! シリアル専用ヨーグルトや花粉症対策

制度・ビジネスチャンス

 地方の乳業メーカーが個性的な乳製品を次々と生み出している。大手食品メーカーと組んだり、機能性を強調したりと、独自の発想で需要の創出に挑む。地方乳業が主力とする牛乳は近年、消費減が続く。各社は、新たなヒット商品で牛乳の売り上げ減を補う狙いだ。

 やまぐち県酪乳業(山口県下関市)は9月、スナック菓子最大手のカルビーと組んで開発した「フルグラヨーグルト」の製造を始めた。シリアル食品で一番の売り上げを誇るカルビーの「フルーツグラノーラ」専用のヨーグルトだ。

 小袋入りの「フルーツグラノーラ」とセットで、混ぜて食べる。特徴はヨーグルトの粘り具合。「フルーツグラノーラ」のざくざくした食感を生かせるよう、試作を1年近く重ねた。原料には県内産の生乳を使う。

 シリアル市場の拡大に、やまぐち県酪の若手社員が着目したのが誕生のきっかけ。14年秋、試作品を手にカルビーに共同開発を持ちかけた。「フルーツグラノーラ」の売り上げは14年に143億円で、4年間で約4倍に伸びていた。

 カルビーも「専用ヨーグルトの提案は魅力的。商品の食べ方を広げる」(広報部)と受け止めた。簡便な朝食を好む若い男女を主に狙い、九州で販売を開始。売れ行きは「上々の滑り出し」(同)という。

 県内の酪農家は新商品の開発を歓迎する。生乳を供給する山口県酪農協の原田康典組合長は「大手乳業と違う視点で、需要が伸びるヨーグルト市場に切り込んだことに価値がある」と指摘する。

 他の地方乳業も特徴ある商品づくりを急ぐ。宮崎県都城市の南日本酪農協同は14年、生乳を多く使った高付加価値型の乳飲料「おいしいカフェオレ」を発売。競合品より割高だが「生乳たっぷりの味わいが受け、ヒット作になった」という。

 愛媛県の四国乳業は、花粉症対策や「歯を強くする」といった健康機能性をうたうヨーグルトを相次ぎ開発。他の乳業でも、機能性を意識した乳製品が増えている。

 農水省によると牛乳の生産量は、食生活の多様化などで14年度までの10年間でおよそ2割減った。特に学校給食向けの牛乳など「白物飲料」の販売に頼る地方乳業は、少子化による消費減の影響が深刻だ。中小乳業でつくる全国乳業協同組合連合会は「地方こその強みやアイデアを生かした商品開発に、各社は取り組むべきだ」と指摘する。(細田勇治)

シリアル専用、花粉症対策、歯を強く・・・ 乳製品 個性で勝負 売り上げ減補う 地方メーカー

《日本農業新聞「e農net」》

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