日中韓農相会合で家畜伝染病封じ込めへ…情報共有、分析迅速に!

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 日本と中国、韓国は、口蹄(こうてい)疫や高病原性鳥インフルエンザなど家畜伝染病の防疫対策で連携を強化する。協力体制を敷いて東アジア地域の疾病リスクを下げるのが狙い。東京都内での13日の3カ国農相会合で覚書を交わし、情報共有や共同研究に取り組むとともに、感染経路やワクチンの有効性を素早く分析できるよう、ウイルスを交換し合うことを確認した。3カ国で家畜伝染病対策の覚書を結ぶのは初めて。
 東アジアで口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザが近年流行し、人や物の移動に伴い、他国への侵入リスクも高まってきた。韓国で2014年から鳥インフルエンザが大流行し、今年6月までに1900万羽を殺処分。口蹄疫も韓国、中国で断続的に発生している。

 3カ国は11年から毎年、持ち回りで口蹄疫防疫のシンポジウムを開いてきた。その実績を踏まえ、連携強化に合意した。林芳正農相は、会合後の会見で「(国境を越える家畜伝染病の発生は)一国の努力で解決できるものではない。協力して対処していくことが問題解決に極めて有効だ」と強調した。

 覚書には、情報共有やウイルス交換、疫学調査、共同研究、人材交流での協力を盛り込む。実務者レベルの協議を定期的に開くことも明記し、今後の協議で具体的な内容を詰める。

 家畜伝染病の発生情報は、各国の担当部署が直接やり取りできるようにする方向。これまで情報を得るには国際獣疫事務局(OIE)を経由するか、政府ホームページの確認が中心で、同省は「ダイレクトに情報共有できる意義は大きい」(動物衛生課)とみる。

 ウイルスの交換も、これまでにない取り組みだ。感染動物から採種したウイルスを直接調べることで、世界的な感染経路の解明やワクチンの有効性の確認などが、迅速に進められるという。

 農水省は16年度予算の概算要求で、3カ国の共同研究の新規事業を盛り込んだ。鳥インフルエンザで農場周辺のネズミなどの生息調査をしたり、日本で開発中の口蹄疫簡易検査法の有効性を確認したりする。

家畜伝染病封じ込め 情報共有、分析迅速に 日中韓農相

《日本農業新聞「e農net」》

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