コンクリひび割れ抑制する新補強材 戸田建設が薄鋼板使って開発 画像 コンクリひび割れ抑制する新補強材 戸田建設が薄鋼板使って開発

マネジメント

 戸田建設は14日、コンクリート構造物に生じるひび割れを抑制する新たな補強材を開発したと発表した。幅130ミリ、厚さ0・6ミリの溶融亜鉛メッキ鋼板に径40ミリの丸い穴を千鳥状に3列開け、これをコンクリート打設前の鉄筋などに結束し多段配置する。これによってコンクリートに作用する引っ張り応力を分散できるという。単位面積当たりの材料コストが従来の繊維系補強材の約6割で済む。施工中の山岳トンネル工事の覆工コンクリートに適用し、施工性を確認した。
 コンクリートのひび割れは、乾燥や温度変化などによって発生。構造物の水密性・耐久性などの低下原因になるため、抑制対策が必要となる。
 開発した「ハイグリップ・メタルバンド」は、繊維系補強材の約2・7倍の弾性係数を持つ鋼板を使用する。一般的な薄鋼板を加工して製造するため、低コストで導入できるのが特徴だ。
 3列に千鳥配置した円孔によってコンクリートとの一体性を確保できる。重量は1メートル当たり260グラムと軽量で、容易に設置可能。適度な剛性を備えるため、コンクリート打設時の押し出しや変形が小さく、充てん・締め固め時の特別な配慮も不要という。
 曲げ性能試験、拘束されたコンクリートの乾燥収縮ひび割れ試験、割裂引っ張り強度試験、付着強度試験などを実施した結果、補強しない場合と比べ、ひび割れ発生の抑制効果が高いことが確かめられた。
 長野県内で工事を進めている「上高地トンネル(仮称)」の覆工コンクリート(インバート区間)に適用し、コンクリート打設時の側圧による型枠側への押し出しがない良好な施工性を実証した。
 今後、同トンネルでのひび割れ抑制効果を確認するとともに、山岳トンネル以外のコンクリート構造物にも積極的に採用を提案していく。

戸田建設/薄鋼板使いコンクリひび割れ抑制/打設前に結束、引っ張り応力を分散

《日刊建設工業新聞》

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