ネイルニッパーの美しい刃先を演出する燕三条の町工場 画像 ネイルニッパーの美しい刃先を演出する燕三条の町工場

インバウンド・地域活性

 マルト長谷川工作所は作業工具のノウハウを生かし、ネイルニッパーを中心とする高級理美容品に力を入れている。ネイルニッパーは約60工程を経て完成するが、ポイントは最後の仕上げ刃付けだ。

 これは刃物の切れ味の調整と切れ味をアップするための工程。最初に習得する直刃の場合、「生産性を含め一人前と認められるには最低でも3、4年かかる」と今井茂技術顧問。素養も問われるという。

 刃の形状がR状のR刃の場合、数値制御(NC)研削盤で研磨した刃を、ダイヤモンドやすりとルビー砥石(といし)で切れ味を確認しながら調整する。包丁やナイフと異なり、鋭い2枚の刃を合わせるのが難しい。

 一般向け最上位モデルの同工程は今井技術顧問が1人で行っている。同社のネイルニッパーの同工程はすべて一丁一丁手作業で行っているため、注文しても数カ月待ちの商品もある。今井技術顧問は「現場で仕事を続け、後継者を育成するのが私の使命だ」と技能伝承も忘れない。
 <会社概要>
 ▽社長=長谷川直哉氏▽所在地=新潟県三条市土場16の1、0256・33・3010▽売上高=13億円(2015年12月期見通し)▽従業員=129人▽設立=1943年(昭18)5月
 ※日刊工業新聞では毎週火曜日に「モノづくり支える町工場の技」を連載中
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