震災4年半、被災地再生着実…復興道路整備が再生をけん引 画像 震災4年半、被災地再生着実…復興道路整備が再生をけん引

インバウンド・地域活性

 東日本大震災の発生から、きょうで4年半を迎える。特に甚大な被害を受けた岩手、宮城、福島の被災3県では、早期の復旧・復興へと各地で工事が進んでいる。災害公営住宅の整備戸数が最も多い宮城県では、事業着手率が約88%(今年7月末時点)まで伸びてきた。防災集団移転促進事業が完成し、街開きを行う地域も出ている。復興道路・復興支援道路の整備も進展し、復興街づくりや地域再生をけん引する効果が発現してきている。宮城県での復興事業の進ちょく状況(今年7月末時点)を見ると、災害公営住宅は、1万5914戸の計画戸数のうち、6701戸(約42%)が完成。防災集団移転促進事業も、195地区の計画地区のうち、114地区(約59%)で住宅などの建築が可能となっている。先行する同県岩沼市の玉浦西地区では、災害公営住宅や商業施設などが完成し、今年7月に街開きが行われた。復興土地区画整理事業も約85%で着工済みだ。
 村井嘉浩宮城県知事は、今月7日の定例会見で、「インフラについては、住宅関連を除くと順調に行っている。一番肝心なのは住まいの問題だ。さらに(復興の)スピードを上げていかなければならない」との認識を示した。岩手県での進ちょく状況(今年7月末時点)は、災害公営住宅が5876戸の計画戸数のうち1898戸(約32%)が完成済みだ。防災集団移転促進事業も対象となる88地区のうち51地区(約58%)が完了。復興土地区画整理事業は、計画中の18地区すべてで工事が進む。
 福島県では、災害公営住宅は今年6月末時点で地震・津波被災者向けの2811戸のうち1660戸(約59%)が、原発事故避難者向けの4890戸のうち601戸(約12%)が完成となっている。基幹インフラとなる復興道路・復興支援道路は、今年3月末時点で工事着手率が約95%に達した。主要構造物のうち約35%が完成している。宮城県では、13年4月以降に操業を開始した企業の約77%が、インターチェンジ付近に集中するなど、地域経済をけん引する要となっている。ただ、震災から4年半が経過して、被災者の意識も変化し、供給されるインフラとの間にかい離も生まれている。内堀雅雄福島県知事は今月7日の定例会見で、「復興公営住宅のミスマッチの問題が顕在化している。時点時点で見合った変更を考えないといけない。対応が難しい」と語った。ある被災自治体では本年度、派遣職員6人が激務などを理由に辞めていった。復興工事に当たるある作業所長も、「仕事の量が多すぎる。職員の健康管理には特に注意している」と話す。復旧・復興事業がピークを迎える中で、被災地で復旧・復興事業に従事する行政や建設業界の負担も大きくなっている。

震災4年半/被災地再生へ着実に歩み/復興道路整備進展、経済再生をけん引

《日刊建設工業新聞》

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