海水練りコンクリートの用途を拡大 大林組 画像 海水練りコンクリートの用途を拡大 大林組

マネジメント

 大林組は8日、13年に実用化した海水練りコンクリートの用途を拡大し、JFEスチール東日本製鉄所千葉地区(千葉市中央区)構内の道路舗装工事に導入したと発表した。強度が早期に発現するのが特徴で、施工に伴う通行止め期間を短縮することにつながった。真水を使った通常のコンクリートと同等のコストで済み、耐摩耗性の向上などの効果も期待されている。結合材に高炉スラグ微粉末、骨材に同製鉄所から発生した製鋼スラグを用い、産業副産物の有効利用も実現した。海水練りコンクリートは、練り混ぜ水を海水とし、高炉スラグ、石炭灰(フライアッシュ)など産業副産物や特殊混和剤を用いて作る。高い強度や遮水性、耐久性を発揮するのが特徴で、東日本大震災の港湾復興工事で港湾用ブロックの製造に初めて適用した。
 13年に沿岸技術研究センターの港湾関連民間技術の確認審査・評価証を取得。国土技術研究センターと沿岸技術研究センターが主催する15年度「国土技術開発賞」の最優秀賞に選ばれている。水密性が高い岩塩層と同等以上の性能を備える「人工岩塩層」として利用するのが開発当初の目的だった。港湾構造物、舗装工事での実績を足掛かりに、人工岩塩層としての用途も視野に適用を拡大していく。具体的には、河川・港湾施設、舗装など初期強度や長期強度を必要とする構造物の築造、護岸、水路、構造物基礎など鉄筋や各種補強材料を用いたコンクリート構造物、地耐力・遮水性向上、液状化対策を目的とした地盤改良などへの適用を想定している。海水の必要成分だけを抽出することで、海岸から遠方の地域で砂防施設を整備するのにも有効。福島第1原発事故に伴う除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設や、将来は国内で必要となる放射性廃棄物処分場など、特に高い遮水性が求められる構造物の整備でも積極的に採用を提案していく。

大林組/海水練りコンクリ用途拡大/舗装工事に導入、工期短縮・耐摩耗性向上

《日刊建設工業新聞》

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