【回転窓】「デナリ」に戻ったマッキンリー 画像 【回転窓】「デナリ」に戻ったマッキンリー

インバウンド・地域活性

 1984年に冒険家の植村直己さんが厳冬の頂上に立った後、消息を絶ったことでも知られる北米大陸最高峰マッキンリー(6190メートル)を、米政府がアラスカ先住民が呼んできた「デナリ」に改称したという▼デナリとは先住民の言葉で「偉大な存在」という意味。一帯が先住民の聖域であることに配慮した措置で、オバマ大統領が現地で改称を宣言したと外電が伝えていた▼「マッキンリー」は米国の第25代大統領の名前。アラスカに足を踏み入れたこともない人物の名が19世紀末に付けられたそうだから、先住民にとっては長い屈辱の歴史でもあったと思われる▼侵略などによって地名が変えられてしまう例は歴史上、枚挙にいとまがない。侵略ではなくとも、もともとの地名の消滅や改変は今もある。日本でも先年の「平成の大合併」に伴い、全国で多くの由緒ある地名が消えたり変えられたりしたのはその一例だろう▼古くからの地名には、土地の歴史や人々の暮らしが染み込んでいる。新たな地名は多くの場合、取って付けたような軽薄感を免れない。新陳代謝も、行き過ぎれば地域の個性を危うくする。

回転窓/「デナリ」に戻ったマッキンリー

《日刊建設工業新聞》

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