担い手3法、政策展開スピードアップ図る 画像 担い手3法、政策展開スピードアップ図る

マネジメント

 国土交通省は、改正公共工事品質確保促進法など「担い手3法」で公共工事の発注者に求めた施策の展開スピードを上げるため、地方自治体への調査・公表、モデル事業化、直接的な働き掛け、先行事例の全国展開を一連の流れで実施する枠組みを16年度から構築する。「担い手3法推進サイクル」と名付け、受注者が適正利潤を確保できる予定価格の設定、ダンピング受注の防止、多様な入札契約方式の活用などの早期実行を自治体に促す。16年度予算の概算要求に関連経費として7100万円を盛り込んだ。
 調査では、ダンピング対策や発注・施工時期の平準化、適切な設計変更に向けた取り組み状況などを全自治体に聞き、結果をホームページに公表する。自治体を対象とした入札契約に関する実態調査は現在も定期的に行っているが、調査から公表までに一定期間を要しており、回答する自治体側の負担も小さくない。そこで調査をシステム化することでスピードアップを図る。例えば年度上期で調査を終わらせ、下期では調査で判明した課題の解決に乗りだすイメージだ。
 課題解決に向けては、インフラ維持管理に適した発注方式など新たな入札契約方式を導入する自治体を、モデル事業を通じて支援。予定価格を設計金額から減額する「歩切り」の根絶など自治体の先行事例も収集し、効果の分析やヒアリングを実施する。先行事例は国交省のホームページで一括して公表し、取り組みを模索している自治体を側面から支援する。本省職員による出張相談やワークショップを実施し、取り組みの遅れている自治体に対し直接働き掛ける。一連の流れで改善してきた状況は、再度の調査で把握し、次のサイクルへと移行していく流れとなる。
 国交省は15年度を「担い手3法運用元年」と位置付け、市町村をはじめとした地域レベルの取り組みへの支援に力を入れている。3法の目的である担い手の確保・育成は、建設技能者の高齢化に伴う大量離職を控え、特に対策を急ぐ必要が生じている。そこで、適正利潤の確保などを全国の発注者に実行してもらうため、サイクルの構築によって「政策展開のスピードを上げる」(入札制度企画指導室)方針だ。

国交省/担い手3法実行へ推進サイクル構築/政策展開スピードアップ

《日刊建設工業新聞》

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