下水管・河川調節池の連結促進へ 水災害対策 画像 下水管・河川調節池の連結促進へ 水災害対策

インバウンド・地域活性

 国土交通省は2日、気候変動で頻発・激甚化する水災害への下水道分野の対策計画をまとめた。コストがかさむ施設の新設よりも、既存施設の防災・減災効果を効率的に引き出す対策に注力。排水区域(1区域当たり約1平方キロメートル)が異なる既設下水管の連結や、下水道の雨水貯留管と河川調節池の連結などを促す。雨水が短時間に1カ所の下水管に集中しないよう相互融通のシステムを構築し、浸水被害を最小限に抑える。
 計画は、水災害対策に関する社会資本整備審議会(社整審、国交相の諮問機関)の答申に基づいてまとめた。16年度予算でこれらの対策を重点的に支援する。複数の既設下水管をつなぐ連結管の整備では、主に人口数万~数十万人規模の地方中小都市に財政支援を行う方針。地域の過去最大規模の降雨量を前提に浸水被害を予測し、被害を最小化できる効率的な整備計画を作ることを補助要件とする。16年度予算の概算要求に、社会資本整備総合交付金の新規メニューとして盛り込んだ。
 雨水貯留管と河川調節池の連結は、15年度に創設した連結管の建設費補助制度で支援する。貯留管は短時間に大量の雨が降るとすぐに満杯になるため、数日かかって満杯になる河川調節池と連結することで雨水の貯留・排水を安定して行えるようにする。国交省によると、この対策を行った事例はまだないという。
 このほか、まとまった公共用地を確保しにくい既成市街地の浸水対策として、民間ビル地下への雨水貯留施設の設置を促進する。従来より手厚い国の建設費補助制度を導入。さらに改正下水道法に基づき、地方自治体が条例で雨水貯留施設の設置を民間ビルに義務付けられるようにする。8月28日に国交相に提出された社整審の答申では、下水道分野で新たに着手すべき主な水災害対策として、既存施設の機能を最大限活用する施設運用や、河川施設と下水道施設との一体運用などを提案していた。

国交省/下水道の水災害対策計画策定/既設管・河川調節池の連結促進

《日刊建設工業新聞》

編集部おすすめの記事

特集

インバウンド・地域活性 アクセスランキング

  1. 【地方発ヒット商品の裏側】8人で広さ30haの有機米栽培、古代米浦部農園はなぜ成功した?

    【地方発ヒット商品の裏側】8人で広さ30haの有機米栽培、古代米浦部農園はなぜ成功した?

  2. 渋谷区宇田川町計画(大規模複合ビル)、井の頭通りが変わるか?

    渋谷区宇田川町計画(大規模複合ビル)、井の頭通りが変わるか?

  3. 泉岳寺周辺地区再開発、「泉岳寺」も専門アドバイザーとして参加!

    泉岳寺周辺地区再開発、「泉岳寺」も専門アドバイザーとして参加!

  4. 造幣局東京支局跡開発、大学を誘致する方針

  5. 成田空港、周辺自治体が第3滑走路新設に理解

  6. 品川駅周辺まちづくり、品川新駅やリニア開業で再開発が加速!

  7. 名古屋城天守閣、木造復元できるのは世界でこの城だけ!

  8. 狙え、インバウンド需要! ホテル業界の事業戦略を追う

  9. 日本油脂王子工場跡地開発、大型商業施設と共同住宅の建設へ

  10. 【地方発ヒット商品の裏側】大手外資を相手にシェア2割をとる群馬の中小企業

アクセスランキングをもっと見る

page top