北陸新幹線金沢~福井、先行開業は可能 与党PTが技術対策整理

インバウンド・地域活性

 建設中の北陸新幹線金沢~福井間の開業前倒し方策を検討している自民、公明両党のプロジェクトチーム(PT)は、同区間の先行開業を可能と判断し、その裏付けとなる技術的な方策を整理した。橋梁や高架橋へのプレキャスト(PCa)工法の採用や通年・昼夜施工による工期短縮などが柱。この提案を受け国土交通省は、16年度予算概算要求に先行開業の実現性や技術の有効性に関する調査費を新規計上した。

 与党PTは、2022年度末の開業を目指して工事中の金沢~敦賀間のうち、金沢~福井間の開業を2年前倒しする方策について検討してきた。その結果、今回提案した技術を使えば先行開業は可能との結論を出した。PTが提案した主な技術を見ると、橋梁や高架橋などの建設に、一般的なコンクリートの現場打ち工法ではなく、工場であらかじめ製作するPCa工法の採用を推奨した。最近では九州や北陸などの各新幹線の建設でも採用実績があるという。例えば、金沢~福井間で最も施工の難易度が高いとされる福井市の九頭竜川橋梁(延長410メートル)の建設では、上部工をPCa工法で行えば工期を1年強短縮できるとみる。

 併せて、九頭竜川橋梁の施工は毎年6月中旬~10月中旬の出水期に工事を停止する安全措置を取っているが、工事用仮設橋の橋面を高くしたり、河床掘削で流下能力を高めたりする工夫を講じれば、通年施工や夜間作業の解禁による昼夜施工が可能になり、さらに1年強の工期短縮が可能とみている。このほか、当初予定していなかった福井駅の発着駅としての機能確保に向けて、車両基地を同駅北方の坂井、あわら両市境に整備することを提案した。これに伴って想定される追加建設費は約130億(留置線2線)~約160億円(4線)と見込む。PTの提案を受け国交省は、16年度予算概算要求で、金沢~福井間の先行開業とともに、金沢~敦賀間のさらなる前倒し方策を探る調査費を新規計上。施工難易度が高い区間でのPCa工法や通年施工、夜間作業の有効性をはじめ、福井、敦賀両駅での在来線との利便性の高い接続方策などを調べる。

与党PT/北陸新幹線金沢~福井駅間/先行開業へ技術対策整理

《日刊建設工業新聞》

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