大林道路、道路維持管理に3Dマルチ測定車導入……レーザースキャナで路面把握 画像 大林道路、道路維持管理に3Dマルチ測定車導入……レーザースキャナで路面把握

IT業務効率

 大林道路が、道路を効率よく維持管理できる新たな手法を検討している。高精度レーザースキャナーなどを搭載し、走行しながら舗装路面や道路付属構造物の形状を3次元(3D)で立体的に把握できる「マルチ測定車(RIM)」を14年5月に導入。同社が施工中の全国50現場で舗装のひび割れ率などを把握する調査に用い、維持管理に必要なデータを収集した。並行して維持管理専用の解析ソフトの開発にも取り組んでいる。
 道路の維持管理は、日常点検や定期的に実施される路面性状調査の結果に基づいて行われる。日常点検はパトロールカーで舗装や道路構造物の異常の有無を目視で判定する。路面性状調査は舗装のひび割れ率、わだち掘れ、平たん性を定期的に測定し、その変化から舗装の劣化速度を算定して舗装の打ち換え時期の判断に役立てている。
 同社が検討している維持管理手法は、定期的な調査で得られる情報の量と質を高度化し、日常点検と組み合わせる。これにより、部分的な異常の発生も一定程度の確率で予測でき、事前に予防処置を講じる短期的な補修計画を策定できるようにする。導入したRIMは1台で、高精度レーザースキャナーのほか、GPS(衛星測位システム)アンテナ、標準カメラ、IMU(慣性計測による姿勢誤差補正装置)、路面撮影用カメラなどを搭載している。高精度レーザースキャナーは1秒間に最大200回転し、約100万点のデータを取得。1回の調査走行で舗装路面全体の凹凸をミリ単位の3D座標データで記録できる。
 従来の路面性状測定車では観測が難しい舗装路面に発生した穴(ホットスポット)や段差、縦横断勾配の連続的な変化を把握でき、計測した3Dデータはコンター(色分け等高線)で表す。高さの情報も得られるため、同一箇所を継続して計測すれば、変状の進行度合いを経年で把握できるようにもなる。
 3Dデータマルチ測定車を道路舗装会社が所有するのは初めて。マルチ測定車プロジェクト・チームの森石一志課長代理は「日常点検で想定外の異常が発見された場合でも、その位置や規模を短時間で特定できるようにデータを整備しておけば、効率的に補修できる」と話す。路面だけでなく、トンネルやのり面、標識など道路全体の維持管理に有効。設計・施工段階で導入が進むCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)との連動も今後検討していく。

大林道路/3Dマルチ測定車導入/50現場で路面性状調査、維持管理を効率化

《日刊建設工業新聞》

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