青果卸の77%が減益――買い付け集荷の増加が響く 画像 青果卸の77%が減益――買い付け集荷の増加が響く

制度・ビジネスチャンス

 青果物を取り扱う卸売会社の2014年度決算で、全体の77%が本業のもうけを示す営業損益で、減益だったことが日本農業新聞の調べで分かった。営業赤字は27%だった。委託販売に比べて利益率が低い買い付け集荷の増加や夏秋野菜の潤沢入荷による安値基調が響いた。一方、売上高は全体の45%で増収。ただ、消費税の5%から8%への引き上げを考慮すると、実質マイナス成長だった卸売会社が目立つ。専門家は「売買以外の機能や経営体力を強化することが急務」と指摘する。
 調査は14回目。全国中央市場青果卸売協会加盟85社を中心に、主要な地方市場の卸を含む107社に14年度の事業報告書の開示を求め、回答のあった88社の経営状態をまとめた。回収率は82%と前年より5ポイント上がった。

 13年度と比較可能な86社のうち、営業減益だったのは66社に達した。営業赤字を計上したのは23社(前年度12社)に増えた。一方、営業経費などを差し引く前の粗利率は86社平均で5.24%で前年度に比べ1.51ポイント縮小。68社が粗利率を落とした。「買い付け品の利益率低下」(大手卸)や「天候不順で野菜の集荷・販売に苦慮した」(別の大手卸)などが理由だ。

 売上高上位10位のうち、増益は京都青果合同(7位)と東京新宿ベジフル(9位)のわずか2社。1位の東京青果は前年度より0.38ポイント落ち込み、3位の東京シティ青果と5位の東京千住青果は赤字に陥った。

 売上高は本紙調査分と同協会が公表した分を合わせた、107社で集計。増収した卸は全体の45%だった。ただ、「消費税引き上げ分を除くと実質マイナス」との見方も多く、単純に消費税アップ分である3%を超えて増収したのは全体の19%にとどまった。上位10位では、京都青果合同が福岡大同青果(8位)と入れ替わった以外は前年度と変わらなかった。

 農水省は、中央卸売市場で営業する卸売会社のうち(1)自己資本比率10%未満(2)流動比率100%未満(3)3期連続で経常赤字――のいずれかに当たれば経営改善命令を出す。このため、調査では事業報告書の回収ができた88社のうち、中央市場の75社を対象に自己資本比率などを算出。14年度に抵触した卸売会社は(1)(2)はなかったものの、(3)は1社あった。

 東京聖栄大学健康栄養学部の藤島廣二客員教授は「包装機能や産地支援など売買面以外での卸の役割を強め、同時に、合併で体力を強化することが急務だ」と話す。

青果卸77%が減益 14年度決算 買い付け集荷増加 本紙調査

《日本農業新聞「e農net」》

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