活用進まない「改正マンション建て替え円滑化法」 実態を調査へ 画像 活用進まない「改正マンション建て替え円滑化法」 実態を調査へ

マネジメント

 国土交通省は10月から、昨年12月に施行された改正マンション建て替え円滑化法の初の実態調査に乗りだす。耐震性が不足する老朽マンションの再建促進策として創設した建物と敷地(解体後の跡地)の一括売却を行いやすくする制度の活用状況を調べる。現時点で国交省は同制度の活用が思うように進んでいないとみており、その原因や課題などを調べて新たな普及策の検討に生かす。調査期間は来年3月まで。
 改正法で創設されたマンション敷地売却制度の最大の特色は、民法で区分所有者全員の同意が必要だった建物と敷地の一括売却要件を緩和し、5分の4以上の賛成で可能にしたこと。国交省は老朽ストックの建て替えや改修を促す有効な制度として普及を目指しており、建て替えなどを検討するマンション管理組合向けに各都道府県の弁護士会などを通じ弁護士や建築士による無料相談も始めている。
 国交省によると、現時点でのマンション敷地売却制度の活用実績はゼロ。そこで10月に始める調査では、「なぜ活用が進んでいないのか」「活用の検討過程で何が課題となっているのか」といった最新の実態を調べ、必要に応じ新たな普及策の整備につなげる。近く調査の支援業務を外注する。
 全国にある既設マンションは約590万戸。うち1981年以前の旧耐震基準で建設されたストックは約106万戸に上る。南海トラフ・首都直下地震の発生が今後30年以内に70%の確率で予測される中、国交省は老朽マンションの建て替えや改修が急務と判断。従来のマンション再建制度では所有者の合意形成要件が厳しく建て替えが思うように進まなかった教訓を踏まえ、マンション敷地売却制度を創設した。

国交省/マンション建替実態調査へ/一括売却制度の活用状況把握、普及策に反映

《日刊建設工業新聞》

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