国交省、下水道事業技術者の資格要件緩和 画像 国交省、下水道事業技術者の資格要件緩和

インバウンド・地域活性

 国土交通省は、下水道施設の計画設計(基本設計)や実施設計、工事監督、維持管理を行う地方自治体の技術者の資格要件を緩和する。下水道事業に限定している実務経験年数の要件を、道路や河川など他のインフラ事業での実務経験にも拡大。必要な下水道事業での実務経験年数を現在の半分程度に短縮し、残り半分程度の実務経験年数は他のインフラ施設で補完できるようにする。これらの緩和措置を盛り込んだ政・省令を10月に決定・施行する。
 下水道技術者の資格要件の緩和は、1月に閣議決定された地方分権改革に関する「平成26年の地方からの提案等に関する対応方針」に基づいて行う。今後、自治体の下水道技術者数は大幅な減少が見込まれており、技術者の確保に柔軟に取り組めるようにする狙いだ。国交省は今回の緩和措置への意見を9月24日まで募集する。
 下水道法の施行令や国交省令で定めている技術者の資格要件では、大学で下水道工学を学んだ自治体の技術者については、計画設計を行うのに7年、処理施設・ポンプ施設の実施設計と工事監督を行うのに2年、排水施設の実施設計と工事監督を行うのに1年、処理施設・ポンプ施設の維持管理を行うのに2年、それぞれ下水道事業の実務経験を積んでいることが必要とされる。
 今回の要件緩和では、現在の下水道事業での実務経験年数を半分程度に短縮。残り半分程度の実務経験については、他のインフラ施設の事業での実務経験で補完できるようにする。例えば、計画設計を行うのに、下水道事業で3年半、他のインフラ施設の事業で3年半の実務経験を積めば、技術者としての資格要件を満たせるようになる。要件を緩和するのは、設計を外注する際などの知識には、下水道と他のインフラ施設で共通する部分が多いと判断したためだ。
 実務経験年数を緩和する下水道事業の対象業務のうち、処理施設・ポンプ施設の維持管理については、民間事業者に長期間委託するケースが増えていることを考慮。実務経験年数の緩和措置を民間の技術者にも適用する。具体的には、大学で下水道工学を学んだ官民双方の技術者について、下水道事業での実務経験年数要件を2年から1年に短縮するとともに、残り1年分は他のインフラ施設の事業での実務経験で補完できるようにする。国交省によると、自治体で下水道など一つのインフラ施設だけを2~3年以上継続して担当する技術者はほとんどいないという。2001年と10年で自治体の下水道技術者の増減を見ると、政令市では平均200人減っている。今後はさらなる減少が予測されている。

国交省/下水道事業技術者の資格要件緩和/他のインフラ事業で実務経験年数補完

《日刊建設工業新聞》

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