【つくばエクスプレス開業10周年-沿線開発の歩み・3】公民学連携の街づくりめざす……千葉県柏市長・秋山浩保氏 画像 【つくばエクスプレス開業10周年-沿線開発の歩み・3】公民学連携の街づくりめざす……千葉県柏市長・秋山浩保氏

インバウンド・地域活性

 千葉県柏市では、つくばエクスプレス(TX)の駅周辺で特色ある街づくりが進められている。特に国立大学の施設が集積する柏の葉キャンパス駅周辺は、三井不動産が集合住宅や商業施設などを開発し、統一感のある街並みを形成。秋山浩保市長は「公・民・学連携の街づくりを目指し、企業誘致を本格化させる」と意欲を見せる。
 --TXの駅周辺を中心に人口が増えている。
 「柏の葉キャンパスと柏たなかの両駅周辺地区の定住人口は、土地区画整理事業の認可時(00~01年)の2250人から、10年余りで約4倍の9151人(14年時点)に増加した。市全体の人口は近々ピークを迎えそうだが、TXの駅がある北部地域では今後も増え続けるだろう。TXの乗降客数も増加し、JR常磐線の混雑率の緩和にも貢献している」
 --TXの開業で他都市との交流も盛んになった。
 「柏市は、学術研究都市の茨城県つくば市とIT産業が盛んな東京・秋葉原の中間にあり、TXの開業を契機に両都市からの乗降客も増えた。柏の葉キャンパス駅前に、東京大学と千葉大学のキャンパスがあるため、特に研究者の交流が盛んだ。東大と筑波大(茨城県つくば市)で、研究の相互連携が図られているとも聞く」 
 --柏の葉キャンパス駅周辺地区で開発が進んでいる。
 「三井不動産が、かつてグループ会社が経営していたゴルフ場跡地で住宅や商業施設などの整備を街づくりの観点で進めている。同駅周辺の場合、地権者の同社が1社で大規模なエリアを開発するため、統一感のある街並みが形成されている。まだ中心市街地のJR柏駅周辺の方が来客数や商業施設は多いが、今後は柏の葉キャンパス駅周辺を計画的に発展させ、市の新たな顔となるエリアにしていきたい」
 --新旧の住民の交流は。
 「市内のTX沿線地域では、土地区画整理事業がまだ完了していないエリアもあり、発展途上の段階だ。ある程度人口が張り付かないと地域のコミュニティーもつくれないため、新旧の住民の交流はこれからが本番だ。交流の方法は、地元が自主的に発信するのが自然の形だと思うが、市としても仕掛け作りを進めたい」
 --今後の街づくりの展望をどのように描く。
 「TX駅の周辺で特色ある街づくりを進める。柏の葉キャンパス駅の周辺では、公・民・学連携の街づくりを目指し、研究開発系の企業誘致に力を入れる。このほど都市計画決定や土地の用途変更が完了し、誘致に向けた土台ができたところだ。企業が立地する土地をただ用意するのではなく、エリア内にある調整池を活用して、企業で働く方々の交流の場をつくる。駅前ではマンション開発が進んでいるため、職住近接型の街にしたい。国立大も地区の開発に携わるデベロッパーも超一流がそろっているので、同駅周辺の発展に期待している」。
日刊建設工業新聞

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