国交省、インフラ施設への不動産投資信託検討へ、来年度方針決定 画像 国交省、インフラ施設への不動産投資信託検討へ、来年度方針決定

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 国土交通省は、インフラ施設を対象とした不動産投資信託(リート)の実現に向けた検討を始める。投資家から資金を集めて資産の運用や売却益を分配するリートは、民間のオフィスビルなどを中心に行われているが、国交省は下水道など長期的に安定した料金収入が見込めるインフラ施設も対象にできるとみている。財政がひっ迫している中、老朽ストックが増大しているインフラの更新や新設の財源に民間の資金を呼び込む狙いがある。10月にもインフラリートの具体化に向けた方策を話し合う有識者会議を設置。16年度に資産運用を行うリート法人向けの指針を作った上で、17年度以降の普及を目指す。
 リートは、投資家から集めた資金でオフィスビルなどの不動産を購入し、その賃貸収入や売却益を投資家に分配する金融商品の一つ。民間のオフィスビルやマンションを中心に広く普及しており、サービス付き高齢者向け住宅や病院などでも普及に向けた環境整備が進んでいる。国交省によると、インフラ施設を対象としたリートは、一部の港湾ターミナル施設などを除き国内では実績がないが、長期にわたり安定した料金収入が得られるインフラについては、オフィスビルなどと同様、投資家への運用収益の分配が可能としてリートの商品化を求める声も多いという。
 国交省が現段階でリートの商品化を想定している主なインフラ施設は、下水道施設の本体や、下水資源を活用するエネルギー設備、物流倉庫が立地している港湾の土地など。いずれも長期にわたって安定的な利用料金や賃貸収入を見込めるのが特色だ。10月にも発足させる有識者会議では、まず米国など海外を中心にインフラを対象としたリートの事例を収集・整理し、その効果や課題を来年3月までに検証する。併せて、民間のビルなどと違って公共性の高いインフラの特性を考慮し、リート法人による施設の購入後の維持管理の品質や安全の確保策も検証。国や自治体などの施設管理者向けにリート活用時のメリットと課題も整理する。これらを16年度に作るリート法人向けの指針に反映させる。17年度以降インフラリートの社会実験を行うことも視野に入れている。

国交省/インフラリート検討へ/16年度に指針、17年度社会実験も

《日刊建設工業新聞》

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