鹿島、洋上風力発電施設建設向けに小型・可変式作業構台開発……従来作業台からコスト半減 画像 鹿島、洋上風力発電施設建設向けに小型・可変式作業構台開発……従来作業台からコスト半減

インバウンド・地域活性

 鹿島は19日、需要拡大が見込まれる洋上風力発電施設の建設に使う作業構台を開発したと発表した。仮設のコンパクトな構造で、作業内容によりクレーンなど搭載する設備を交換できるのが特徴。フロータ(浮力体)に載せて海上に浮かべ、沿岸で風車の部材を積み込んだり、別の船で設置海域まで曳航して風車を組み立てたりできる。洋上風力発電が先行している欧州で一般的に用いられる大型の自己昇降式作業台船(SEP)と比べ、建造コストは半額で済むという。欧州では、一つのウインドファーム(集合型風力発電所)に設置される風車の数が多いのに加え、沿岸から数十キロ離れた沖合に設置する必要があるため、一度にたくさんの風車を載せて航行できる大型のSEPを用いるケースが多い。一方、国内の洋上風力サイトは、沿岸から数キロ以内の港湾区域内での計画が大半を占める。風車の数は1カ所に10~20基程度と少ない。水深が浅く、比較的穏やかな波浪条件が続くのも特徴だ。
 そうした国内の気象・施工条件に合わせて開発した海上作業構台が「Kプラットフォームコンボ」。大型SEPのようにエンジンなど自航式装置を搭載しない代わりに、低コストでシンプルな作業構台を実現した。Kプラットフォームコンボを岸壁に接近させ、作業台の脚を降ろして着床、搭載クレーンにより風車の部材を積み込む。積み込み後、作業台の脚を上げ、フロータを設置。曳舟で設置海域まで運ぶ。先行して施工した基礎部に進入し、着床させた後、作業構台を上昇させてフロータを離脱。クレーンで風車を組み立てる。風車の組み立てに加え、基礎部の施工にも使用可能。事業化が進む着床式の基礎の場合、モノパイル、ジャケット、重力式などさまざまな形式に対応できる。施工台数は1台で1~2基ずつ。実証事業が行われている浮力式にも対応可能という。国内の風力発電市場は、運転開始ベースで14年度に740億円、15年度中に1000億円に達すると試算され、20年度には2800億円まで拡大するとの予測もある。洋上ウインドファームの建設で積極的に採用を提案していくとともに、風車建設後の運用時やメンテナンス、将来的な解体も見据えたライフサイクル全体を支援する体制づくりも進める。

鹿島/洋上風力発電施設向け可変式作業構台を開発/1台で風車の積込・組立可能

《日刊建設工業新聞》

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