【つくばエクスプレス開業10周年-沿線開発の歩み・1】周辺開発進み街が発展……千代田区長・石川雅己氏 画像 【つくばエクスプレス開業10周年-沿線開発の歩み・1】周辺開発進み街が発展……千代田区長・石川雅己氏

インバウンド・地域活性

 東京・秋葉原と茨城・つくば学園都市を結ぶ「つくばエクスプレス(TX)」が、24日に開業から10周年を迎える。発着駅の秋葉原駅では、この10年で乗降客数が急増し、駅のリニューアルや駅周辺エリアの活性化が大きく進んだ。同駅がある千代田区の石川雅己区長は「秋葉原駅は今や鉄道5路線が乗り入れる都内でも有数の交通結節点になった。交通アクセスが良くなり、街の中にビジネスや遊びの場が増えた」とTXの整備効果を評価する。


 --TX秋葉原駅の乗降客数は6万人に達している。
 「開業したころの1・7倍に増え、TX全体の乗降客数の約2割を占めている。当初はこれほど増えるとは思っていなかった」
 「TXは、大量交通機関の整備と沿線開発を同時に進めた珍しい事例だ。(沿線地域の住民増加で)秋葉原にIT産業などのビジネスのために通勤したり、サブカルチャーなどの遊びの場として訪れたりする人々が増え、街の発展に寄与した」


 --利用者急増で駅の利便性向上も必要だったのでは。
 「十数年前と比べるとエスカレーターが増設されるなど駅のバリアフリー化が進んでいる。TXの開業と駅周辺開発が契機となって、区としても独自に、(昭和通り口の)駅前広場や(電気街口から中央改札口に抜ける)東西自由通路の整備事業に取り組んだ。これにより、TXの駅から街へ向かう歩行者動線を確保し、人の流れを円滑にすることができたと思っている」


 --この10年で秋葉原の街も一変した。
 「旧神田市場跡地の開発事業(秋葉原クロスフィールド)などが行われた結果、この10年で10棟以上のオフィスビルが新設された。総延べ床面積にして40万平方メートル以上にもなる。ベンチャー企業が立地する土壌ができ、IT産業の集積地としてのポテンシャルが高まっている」
 「民間が主導し、時代に合わせて街のコンセプトが変わっていくのが秋葉原の特徴。電気街がサブカルチャーの街へと少しずつ業態を変化させているように、区内のほかの街とは違った独自の発展を遂げている。交通アクセスが良くなるに従って若者が増えており、今後も街の成長・発展が望めるだろう」


 --乗降客数が増えたことによる課題は。
 「街の美化という意味では課題が残るが、立地企業と連携してタウンマネジメントの仕組みを構築し、放置自転車対策などに取り組んでいる。交通基盤がいくら充実していても、街の価値を落としてはいけない。今後は外国人観光客もさらに多くなるだろう。行政としてしっかり対応していきたい」。
日刊建設工業新聞

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