消費者目線で特産品などをPR……「アンバサダー」の活動浸透  画像 消費者目線で特産品などをPR……「アンバサダー」の活動浸透 

マネジメント

 産地や農家から依頼を受け、消費者目線で地域の特産品などをPRする「アンバサダー(大使)」が浸透してきた。インターネットのソーシャル・ネットワーキング・サービス(交流サイト、SNS)で産品を紹介したり、販路を開拓したりする。テレビCMなど大掛かりな宣伝でなく、消費者に近い立場から情報を発信するため、親しみやすいのが利点だ。

・消費者目線「いいね!」

 北海道幕別町で放牧養豚とハム・ソーセージの加工を手掛ける(株)マノスは、同社のブランド豚肉「どろぶた」をPRする家族単位のアンバサダーを3月末に公募し、道内外の6家族を選んだ。6次産業化を支援する企業リトルワールド(東京都)が提案し、主導した。

 6家族は豚肉の栄養、部位、料理など毎月異なるテーマを調べたり話し合ったりして、SNSで配信する。毎月送られてくる食肉を料理して、写真や食べた感想なども掲載する。

 マノスの平林英明代表は「アンバサダーが活動を始めた7月は、取引の問い合わせが1カ月に約10件、それまではなかった農場見学の希望も4、5件入った。商品も売り切れた」と効果を指摘する。アンバサダーの一人が「どろぶた」とドイツビールを合わせた試食会を開いたこともある。

 JA宮崎経済連は昨年から、宮崎県産米「コシヒカリ」を宣伝するため2人の人気女性ブロガーを起用している。仲介した広告代理店のグレイン・エス・ピー(東京都文京区)は「2人のブログには昨年、それぞれ1日平均約3万件のアクセスがあった」と説明する。

 2人は田植えや中干し、稲刈りを現地で取材しブログで紹介する。「コシヒカリに合う料理」のレシピも公開する。同経済連は「購買層である主婦に絶大な人気があり、消費者視点で情報発信してもらえる」と喜ぶ。

 東京都内で広告代理店を経営する満木葉子さんは今年4月、日本茶を普及させるアンバサダー5人を募り、日本茶アンバサダー協会を自費で設立した。協会理事を務め、自らもアンバサダーとして活躍している。

 同協会は今月、情報サイト「ENJOY! 日本茶」を立ち上げた。日本茶を扱う全国店舗の情報や女性茶農家のエッセーを掲載する。満木さんは「販売促進には日本茶を日常生活に浸透させるのが大切。そのために消費者に親しみやすい活動を続ける」と意気込む。

 地域活性化や農産品のブランド戦略に詳しく、青森県板柳町産リンゴのアンバサダーも務める明治大学の竹本田持副学長は「アンバサダーになる人は、その産品のファン。ファンのPR活動だから消費者への説得力がある」と利点を挙げる。

特産のファン“宣伝大使” アンバサダー ネット通じ魅力発信 各地で活動浸透 

《日本農業新聞「e農net」》

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