効率的な「泥土圧シールド技術」、巨礫も機内取り込み 奥村組 画像 効率的な「泥土圧シールド技術」、巨礫も機内取り込み 奥村組

マネジメント

 奥村組は、粒径256ミリ以上の巨礫(れき)を含む礫層を効率よく掘進できる泥土圧シールド技術を確立した。高開口率のスポーク形カッターヘッドを採用し、礫を極力割らずにかき落としてシールド機内に取り込み、泥土(礫と添加材の混合物)の流動性を保ちながら排土する。カッタービットの破損や摩耗を防ぎながら、安全で安定した施工を確保できる。台湾の台北地下鉄環状線CF640工事(台北市政府捷運局発注)に適用し、有効性を実証した。
 泥土圧シールド工法で巨礫を含む礫層を掘進する場合、カッタービットの破損や摩耗が多発。細かい礫の含有率が低いため、排土時に巨礫が閉そくを起こすなどして工事が遅れる要因になる。巨礫の存在が確認された台湾の地下鉄工事(シールド機外径6240ミリ、掘進距離529メートル×2)では、こうした課題に対応するため、礫の破砕に使う従来のローラーカッターの代わりに、地山の切削と取り込みを行うティースビットよりも突出させた先行ビットを配置。最大径600ミリの巨礫をそのまま取り込める高開口率のスポーク形カッターヘッドを採用した。これにより、巨礫を割らずにかき落として取り込むことに成功。礫層の掘進効率が大幅に向上し、当初想定の掘進工程を50%短縮できたという。
 排土用のスクリューコンベヤーについても、巨礫による閉そくを回避し、確実に排土できるよう大型化(外径850ミリ)した上で、泥土の噴発を防止する目的でスクリューコンベヤー後方に鋼管(外径600ミリ、長さ30メートル)を接続した。この結果、排土時の閉そくや噴発によるトラブルもない安定した施工を実現した。複数のカッタービットに温度センサーを設置。計測温度を基に添加材(ベントナイトと気泡材を併用)の注入量を調整することで、泥土の適度な流動状態を維持し、カッタービットの摩耗低減なども図った。同社は今後、礫対応に苦慮する工事に対して新技術を積極的に提案していく。

奥村組/泥土圧シールドの礫層高効率掘進技術を確立/巨礫も割らず機内取り込み

《日刊建設工業新聞》

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