鴻池組が産業遺産を曳家で移設!京都・蹴上浄水場第1高区配水池改良 画像 鴻池組が産業遺産を曳家で移設!京都・蹴上浄水場第1高区配水池改良

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 鴻池組は10日、京都市上下水道局が発注した「蹴上浄水場第1高区配水池改良工事」(施工=鴻池組・今井組・城産組特定JV)で行っている曳家工事を公開した。築100年以上が経過した現施設の外観を保存しながら内部の改築を行うため、2棟の歴史的建造物を一時的に移設させる工事で、内部工事完了後の16年秋には再度曳家を行い、元の位置に戻す予定だ。工事は、1912年に完成した蹴上浄水場第1高区配水池の機能維持・向上と耐震化を目的に実施。一方で同施設については07年に近代化産業遺産の認定を受けていることから、れんが造の外壁などを保存し、内部に新たな配水池を築造するため、曳家工法によって2棟の建屋を一時的に移設することにした。場所は東山区粟田口華頂町3。工期15年12月11日~17年1月31日。
 曳家工事を行ったのは施設北側の流入弁室と南側にある流出弁室。公開した流出弁室の工事は、重さ約500トンの上屋を南側に15メートル、東側に7メートル移設し仮置きするもので、当日は地盤面から2・4メートルの高さにかさ上げされた施設を南側に約7~8メートル移動させる工事を実施。1分間に15ミリメートル程度の速さで4基の推進ジャッキを動かす中、作業員らはコロ棒の状態などに細心の注意を払いながら作業を進めた。一方、流入弁室(重さ約600トン)の曳家工事については7月に3日間の日程で実施。施工に当たっては、地盤面から深さ約1・5メートルのところでれんが壁を切断し、補強基礎と内部補強壁を構築した後、14基の仮受けジャッキと耐圧版を設置したほか、曳家の工程では、まず北側に約2メートル移設。高さ2・2メートルまで段階的に建物をかさ上げした後、西側に約15メートル移設し、仮置きした。
 施工を担当する鴻池組JVの北村徹二所長は、今回の曳家工事について「2棟ともかなり深い位置までれんが壁で構築され、基礎がなかったため、基礎梁を造る工程が最大のポイントだった。れんがに影響が出ないよう注意して作業を進めた」と強調。さらに「建屋を元に戻す際は弁室内の配管・バルブを保護しながら軌道設備を設ける必要がある。そのための検討が重要だ」という。同工事では今後、18日と19日の作業で、流出弁室の仮置きまでの工程を完了させる予定。その後は既存配水池(約9000立方メートル)の撤去工として側壁を除く内部の躯体をすべて撤去し、新たに約8000立方メートルの配水池を築造。ステンレス内張工や弁室設備の更新などを行った後となる16年10~11月から再度曳家工事を行い、仮置きした2棟を元の位置に復旧するとしている。

鴻池組/産業遺産を曳家で移設/蹴上浄水場第1高区配水池改良(京都市東山区)

《日刊建設工業新聞》

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