「熟成肉」の製法定めJAS認定を農水省検討 

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 外食などで人気が高まっている牛の「熟成肉」=ことば=の安定流通に向け、農水省は製造方法などに一定のルールを設ける検討を始めた。現在、熟成肉に明確な定義はなく、製造者によって味や衛生状態がまちまち。そこでルールを整え、畜産農家やJAなどが熟成肉を作りやすくする。業界関係者は「ルール化で熟成肉の信頼性が高まる。国産牛肉の付加価値販売にもつながる」と期待する。・品質確保し信頼向上 対象となるのは、熟成肉として出回ることが多い「ドライエイジングビーフ(DAB)」。日本農林規格(JAS)の品目に加えた上で、熟成工程や仕上がった肉の状態、材料となる肉の部位などを特定する方向だ。JASは、製造施設や品質管理の方法などを第三者の認定機関が確認するため、同省は「品質が一定の水準にそろっていく」(表示・規格課)とみる。JAS認定を受けた製造業者は、マークを付けて商品を販売できるため、味や「安全・安心」をPRしやすくなる。肉用種や乳用種の経産牛の肉は「霜降り」の和牛より売値が安いが、JASマーク付きのDABを作ることができれば、付加価値が高まり、畜産農家や酪農家の所得増につながる。同省は今秋以降、食肉業者らでつくる専門委員会を立ち上げて検討を始める。今年度末に方向性を示す考えで、早ければ2016年度中にルールが決まる。DABでの自主基準づくりを進めてきた「日本ドライエイジングビーフ普及協会」の山本謙治氏は、JAS規格でのルール化について「氾濫する熟成肉の品質差を無くすために必要だ」と説く。実際に同協会の基準に沿わず、人気に便乗した粗悪なDABには「味や衛生状態が悪いものが多い」(山本氏)。同省によると、熟成肉の安全性に疑問を持つ専門家からは「事故が引き起こされかねない状況だ」との声も上がっていたという。DABを国産牛肉の有望な用途に育てる上で、山本氏は「消費者の信頼を得られる品質の実現と、製造業者の取り組みやすさの両面に配慮したルールの検討が必要だ」と指摘する。 <ことば> 熟成肉 牛肉をより長く寝かせたもので、ドライエイジングビーフはその一つ。温度・湿度を管理した冷蔵庫内で強い風に当てて水分を抜くことで、通常の生肉にはないうま味や香りを生じさせる。近年人気が高まり、提供する外食店が急増している。

熟成肉に統一ルール 製法定めJAS認定 農水省検討 

《日本農業新聞「e農net」》

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