国交省が地域モデル事業選定、担い手確保・生産性向上実現へ専門家チームが支援 画像 国交省が地域モデル事業選定、担い手確保・生産性向上実現へ専門家チームが支援

インバウンド・地域活性

 国土交通省は、地域の中小・中堅建設業者がグループを組んで担い手確保策や生産性向上に取り組むモデル事業を選定した。全国で20件が選ばれ、得意分野の異なる建設業者同士が連携し、住宅基礎のプレキャスト(PCa化)や多能工育成、受注の平準化、工程・原価管理の共同化などの取り組みを始める。国交省は専門家によるチームを結成し、実現に向けたアドバイスなどの支援を行う。モデル事業は、本年度に始まった「地域建設産業活性化支援事業」のうち、重点支援を行う事業。全国に波及する可能性があり、複数の企業がグループを組んだり、地域の建設業団体で取り組んだりすることを選定の条件とした。選定されると、1級施工管理技士や登録基幹技能者、技術士、中小企業診断士などで構成する活性化支援アドバイザーのチームが助言を実施する。本年度末まで支援を行い、国交省はモデルとして全国に展開するため、来夏をめどに事例集を作成する。
 選定されたモデル事業を見ると、岐阜県の「高山市建設チーム」(代表者・塩屋建設工業)は、地域の総合建設業者とのり面の専門工事業が連携し、民間工事に参入することで公共工事中心だった受注工事の平準化を図る。東京都の「住宅基礎PC(プレキャスト)化チャレンジチーム」(代表者・大同ポリマー)は、防水工事業者と住宅基礎工事業者がタッグを組み、住宅基礎のPCa化を進めると同時に多能工の育成を目指す。兵庫県のグループはCADを活用し、型枠加工設備の自動化システムを開発する。地域活性化と生産性向上を同時に目指したのは住宅建築業者と製材業者で構成する北海道のグループ。道産の杉で作ったプレカット建材を活用し、建築コストの低減を目指す。繁忙期と閑散期で差が生じる技能者や資機材の稼働状態を調整する「繁閑調整」の提案も目立った。長野県のグループは冬季の稼働率向上を目指し、コンクリート圧送業者と住宅基礎工事業者が連携。人材育成の仕組みも構築する。広島県と愛媛県のチームはそれぞれ、元請業者と下請業者が共同で工程管理や原価管理を行う体制の構築を提案した。地域建設産業活性化支援事業のうち、上限300万円まで経費を支援する「ステップアップ支援事業」も今月中に対象を選定する予定だ。
 選定された主なモデル事業は次の通り。△住宅企画クリエーション&ハルキの連携体(北海道、代表者・住宅企画クリエーション)=地域資源の「道南スギ」のプレカット建材を活用。住宅建築コストを低減△住宅基礎PC(プレキャスト)化チャレンジチーム(東京都、代表者・大同ポリマー)=防水工事業者と住宅工事業者が連携し、住宅の基礎工事のPCa化と多能工育成へ△高山市建設チーム(岐阜県、代表者・塩屋建設工業)=地域の総合建設業者とのり面工事業が連携し、民間土木に進出△三大(サンダイ)プロジェクト(兵庫県、代表者・吉井建設)=土木工事業と学識経験者、生花店が連携し、受注の繁閑調整に向け農業土木工事へ参入△株式会社羽田建設連携体(愛媛県、代表者・羽田建設)=土木工事業者と下請企業が連携し、共同で工程管理・原価管理体制の構築を目指す。

国交省/地域モデル事業選定/担い手確保・生産性向上実現へ専門家チームが支援

《日刊建設工業新聞》

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