丸文の「ベンチャー活用経営」 市場ニーズの取り込みで常に先手 画像 丸文の「ベンチャー活用経営」 市場ニーズの取り込みで常に先手

マネジメント

 丸文は電源機器を手がける米ベンチャーのフィンシックスに出資し、日本での総代理店契約を締結した。小型を特徴とするフィンのパソコン用ACアダプターや、電源部品などを取り扱う。モバイル機器やオフィス機器(OA)、家電メーカーなどに技術支援を含めて提供し、2018年度に100億円の売上高を目指す。

 丸文はフィンに500万ドル(約6億2200万円)を出資した。出資比率は非公開だが、秋に取締役を1人派遣し経営に関与する。フィンは米マサチューセッツ工科大出身者が、10年に立ち上げた研究開発型ベンチャー。年末に量産品の出荷を始める計画で、丸文と組み日本市場にも参入する。

 フィンの製品は、小型で高速充電が最大の特徴。パソコン用ACアダプター「ダート」は、約40立方センチメートルと既存製品の約4分の1。電源部品も10分の1に小型化できる。

 モバイル機器では、持ち運びを楽にするためACアダプターの小型化ニーズが高い。OA機器でも内蔵の電源部品への小型化要求は根強い。

 フィンの製品は一定のシェアを獲得する可能性があり、日本の電源関連メーカーの戦略にも影響を与えそうだ。日本では大阪大学が京セラ、ローム、村田製作所などと組みパソコン用ACアダプターを小型化する技術を確立し、3年以内に試作品を完成させる計画。

独ベンチャーが丸文を通じ、スマートハウスモジュールで日本参入
日刊工業新聞2014年12月2日付
 独ベンチャー企業のエンオーシャンは、日本のスマートハウス(次世代環境住宅)向け無線通信機能付きセンサーモジュール事業に参入する。照明や玄関ドア、雨戸などの住宅設備を無線で管理するデバイスで、日本向けに情報漏えいを防ぐ複数の暗号化技術を採用した。日本の次世代環境住宅向けに製品を投入するのは初めて。半導体・電子部品商社の丸文などを通じて、住宅設備メーカーや電子部品メーカー、通信事業者などに提案し、日本市場における収益拡大につなげる。

 このモジュールは熱や振動など日常生活の中にあるエネルギーを駆動源にする「エネルギーハーベスティング技術」を使った電池不要の電子デバイス。パソコンなどの電子機器で使われる「AES128」や「PSK」といった一般的な暗号化技術に加え、通信ごとにパスワードが自動で変わる技術を採用。日本市場向けに欧州など他の地域で供給する製品と比較し、より安全性の高い製品に仕上げた。

 エンオーシャンはドイツのミュンヘン郊外に本社を置き、シーメンス出身の技術者が2001年に設立したベンチャー企業。エネルギーハーベスティング技術を使ったデバイス事業を欧州を中心に展開。ビルや産業機械向けに採用実績が多い。

 現在、欧州以外の地区の市場開拓を強化しており、IoT(モノのインターネット)など無線利用が進みつつある日本は重要市場の一つ。中でも次世代環境住宅関連製品市場は2020年に13年比39・1%増の2兆8886億円(富士経済調べ)に拡大する見通し。日本向けの専用製品を投入することで、収益拡大につなげる。
《ニュースイッチ by 日刊工業新聞》

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