首都高大規模更新、1号羽田線更新工事発注先は大林組JVに……技術審査・価格交渉方式初適用 画像 首都高大規模更新、1号羽田線更新工事発注先は大林組JVに……技術審査・価格交渉方式初適用

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 首都高速道路会社が計画する大規模更新事業5件のうち、初弾の1号羽田線東品川桟橋・鮫洲埋立部の更新工事が発注された。施工者の選定手続きでは「技術提案審査・価格等交渉方式」を初適用。民間企業が持つ技術・ノウハウを積極的に取り入れながら、これまでに経験のない難工事を進める。同方式については、他の高速道路の更新事業を発注する際のモデル手法となりそうだ。大規模更新の工事発注手続きについて、首都高速会社の幹部は「手続きの前段階にできるだけ情報を公表し、企業側の作業を前倒しで進めてもらい、事業のスピードアップを図る」と話す。初弾工事では契約手続きを公示(1月27日)する2カ月前の14年12月1日に工事条件や契約手続き案の説明会を開いた。社内には技術審査と契約手続き審査の2委員会のほか、学識者で構成する技術評価検討委員会も設置。第三者組織の検討委は、工事内容や契約手続き方法の適用性、技術提案内容、技術評価の結果や価格交渉内容の結果の妥当性などを確認した。
 通行止めを行わず、重交通の供用道路を更新する前例のない工事。東京モノレールに近接した運河沿いという狭い現場環境で、2020年東京五輪までに仮設路と新設路(片側)を併用する段階まで整備する。施工者には、厳しい条件下で事業を円滑に進め、工事の遅延リスクを最小化することが求められる。首都高速会社は技術提案審査・価格等交渉方式により、多種多様な構造、民間各社が持つ優れた工法・ノウハウの中から最も優れた提案を採用することにした。仕様が未確定なことから、過剰で高価格の提案が行われるのを防ぐため、同社の検討案に基づく参考額650億円(税込み)を事前に提示。上限拘束性は持たず、参加者が検討する上での工事規模の目安とした。
 技術提案では現場施工、構造仕様に関する工夫のほか、周辺環境への配慮などを評価。計4回の技術対話を2者のJV関係者と行いながら、提案内容のブラッシュアップを図った。審査では工事への適用性や効果を考慮し、4段階評価で技術評価点を決定。300点満点で大林組JVが190点、鹿島JVが140点を獲得した。工程短縮の項目では鹿島JVが高評価を得たものの、構造仕様の工夫(耐久性・維持管理性の確保)、安全対策では大林組JVの評価が高かった。優先交渉権者の大林組JVとは計8回の価格交渉を実施。施工方法の確認結果を踏まえ、首都高速会社が工事額を設定した上で、工事費内訳書の内容、総額の妥当性などを確認した。価格交渉の中で合意した積算条件に基づき予定価格を設定し、7月30日の見積もり合わせを経て5日に工事請負契約を締結した。

首都高速会社/大規模更新、初弾の落札者決まる/技術審査・価格交渉方式初適用

《日刊建設工業新聞》

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