建築学会と士会連合会、歴史的建造物調査で連携協定締結……総目録DBを共同使用で歴史建築保全 画像 建築学会と士会連合会、歴史的建造物調査で連携協定締結……総目録DBを共同使用で歴史建築保全

インバウンド・地域活性

 日本建築学会(中島正愛会長)と日本建築士会連合会(士会連合会、三井所清典会長)は、歴史的建造物の調査と情報共有で連携する協力協定を締結した。各建築士会が認定する「ヘリテージマネージャー」(歴史的建造物保全・活用に携わる専門家)に対して、建築学会が管理する「歴史的建築総目録データーベース(DB)」の使用、情報入力を認め、地域に残る貴重な建築物の保全・活用に役立てる。両者の会員が災害後の歴史的建造物の被害調査にデータを活用し、効率的な調査と適切な復旧を図る。6日に東京・芝の日本建築学会内で中島会長と三井所会長が協定書にサインした。中島会長は「DB活用による歴史的建物の保全・活用を通じて、建築団体としての社会的な役割を果たしたい」、三井所会長は「多くの建築士が歴史的建物の保存、被災調査に取り組める体制をつくってくれたことに感謝する」と述べた。
 協定の連携項目は、歴史的建物の保全・活用に関する情報交流や平常時の調査手法研究、非常時の被災調査連携、歴史的建築総目録DBの情報共有など。協定の有効期間は2年とし、問題がなければさらに2年の更新を行う。士会連合会は全国の建築士会と連携し、ヘリテージマネージャーを育成する講習を展開中。現時点で36建築士会が講習を実施し、2275人を養成しているが、ヘリテージマネージャーが各地で発掘した歴史的建造物のDB化が課題だった。両者は、東日本大震災後に被災地の歴史的建造物の調査を実施。その際に建築学会の管理する歴史的建築総目録DBを基礎台帳として活用した実績があり、士会連合会は被災時を含め歴史的建築総目録DBの利用に関する協定締結を建築学会に申し入れていた。今回の協定によって、建築学会の会員(一部)以外の各建築士会の会長が認めるヘリテージマネージャーがパソコンから歴史的建築総目録DBに入り、建物属性や地図上の建物所在地の情報閲覧、データの加筆・修正、新規項目の記載を行うことができるようになった。歴史的建築総目録DBには国宝、重要文化財、国登録有形文化財、都道府県と市区町村の指定文化財に加え、地域に残る貴重な建物など4万7764件(15年8月5日現在)のデータが登録されている。

建築学会、士会連合会/歴史的建造物調査で連携協定締結/総目録DBを共同使用

《日刊建設工業新聞》

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