社会資本ストック効果や訪日外国人向け観光振興など重視……国交省16年度予算基本方針 画像 社会資本ストック効果や訪日外国人向け観光振興など重視……国交省16年度予算基本方針

インバウンド・地域活性

 国土交通省の16年度予算概算要求に向けた基本方針が5日、明らかになった。「東日本大震災からの復興加速」「国民の安全・安心の確保」「豊かで利便性の高い地域社会の実現」「日本経済の再生」の4点を柱に、今後閣議決定する国土形成計画や社会資本整備重点計画の施策を着実に推進する。社会資本のストック効果も重視。アベノミクスが掲げる「民間投資を喚起する成長戦略」の実効性を高め、経済成長を支える。公共事業予算については、安定的で持続的な公共投資を通じて経済成長を図り、経済再生と財政健全化の両方を実現するため、必要額を確保することが不可欠だとした。
 ストック効果を重視した取り組みでは、既存施設の最大限の活用とソフト施策を徹底。インフラを賢く使うことを念頭に、真に必要な事業に重点化を図る。4本柱の基本方針に沿って検討中の主要課題を見ると、インフラ老朽化対策として戦略的な維持管理・更新を推進するほか、人口減少や高齢化に対応した「小さな拠点」の形成と道路ネットワークによる地域・拠点の連携を図る。サービス付き高齢者住宅(サ高住)など高齢者のニーズを踏まえた安心な住まいの確保などにも力を入れる。「賢く使う」という視点では、羽田空港の滑走路を増設せずに発着枠を拡大するなどの機能強化を図る。下水道施設などの集約・再編を通じて管理を効率化するなど「密度の経済」の実現も目指すとしている。
 訪日外国人2000万人時代への備えとして、景観形成など社会資本整備と一体となった観光振興も重視する。現場を支える技能人材の確保・育成対策として、建設業、運輸業、造船業といった所管産業の人材確保・育成も視野に入れた予算要求を行う。2020年東京五輪に向けた対応も推進する。概算要求は今月末に締め切られる。通常の要求に加え、成長と財政再建を両立させる4兆円規模の特別枠「新しい日本のための優先課題推進枠」も最大限活用することになる。
 《16年度予算概算要求の主要課題》
 ■東日本大震災からの復興加速
 ■国民の安全・安心の確保
 △新たなステージに対応した防災・減災対策、老朽化対策の推進△戦略的海上保安体制の構築△生活空間の安全・安心の確保
 ■豊かで利便性の高い地域社会の実現
 △「コンパクト+ネットワーク」の実現△地域と暮らしの魅力の向上△地域を支える社会資本整備の総合的支援
 ■日本経済の再生
 △既存ストックの最大活用△ストック効果を重視した選択と集中△インフラの集約・再編による「密度の経済」の実現△成長を支える基盤の着実な整備△民間のビジネス機会の拡大△観光立国の推進(訪日外国人「2000万人時代」への万全の備え)△現場を支える技能人材の確保・育成対策△2020年東京五輪に向けた対応。

国交省/16年度予算概算要求基本方針/社会資本ストック効果を重視

《日刊建設工業新聞》

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