地方で進む“無縁化”!墓参り代行業にニーズ 画像 地方で進む“無縁化”!墓参り代行業にニーズ

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 墓を取り巻く環境が大きく変わる中で、墓に関する新しいビジネスに農山村で参入する動きも出てきた。秋田市の農家ら6人が2010年に発足させた「LLPあきた空き家管理」もその一つ。空き家の維持管理を担っていたが、墓参り代行サービスにも乗り出した。

 墓地を清掃し、線香を上げて1回9500円。メンバーの中には、「まさか墓参りを他人に頼む人なんていないだろう」という声もあったが、一定の需要はあった。首都圏を中心に遠方に住む秋田出身者が依頼してくる。

 愛知県高浜市の会社員、阿部節夫さん(63)は25年前、転職を契機に、家族と共に出身地の秋田県由利本荘市を離れ、今年から同組合に墓参りを頼んでいる。「自分で墓参りしたいのはやまやまだが、交通費も負担になるので、依頼している。古里には気心の知れた友達が多いが、もう住むことはないとも思う。ただ、墓をどうするかはまだ決められない」と阿部さん。農家による墓参りサービスは信頼できると、感謝している。

 ただ、メンバーで稲作農家の杉渕公咲さん(64)は、代行を頼んでまで墓を守ろうとする人はわずかで、大半の墓は荒れていく一方のように感じる。「墓は、先祖の出身地や古里と結ぶ最後のとりでのような存在。墓を大切にしようとする心は先祖や古里を思う気持ちに由来する。でも、そのつながりが現代社会では途切れそうになっている」とうつむく。

 山口県周南市でシキミを栽培する情熱農園は昨年から、墓参り代行サービスを始めた。本業のシキミ栽培が多忙のためPRはしていないが、大阪や首都圏の知人から「年間契約をしてほしい」との声も多い。ニーズがあるとみて、今後本格化させる予定。

 代表の岡本光明さん(41)は「墓参り代行業者はたくさんあるけれど、シキミ専業農家が担うことに期待している人は多い」とみる。

 JAの参入も出てきた。富山県のJAなんと生活課は、墓掃除が重労働で滞りがちな高齢者らを対象に、墓石清掃や周辺の草取りなどを担う。愛媛県JAおちいまばりは、1000万円以上一括で定期貯金した契約者を対象に、墓掃除を代行する特典を11年から始めた。同JAは「遠方に住む人を中心にニーズが高い」(金融企画課)と説明する。
《日本農業新聞》

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