米卸の飼料用扱い拡大、メーカーへ販路模索 画像 米卸の飼料用扱い拡大、メーカーへ販路模索

インバウンド・地域活性

主食用米の需給改善に向けて飼料用米生産に力を入れる産地が増えたのを受け、飼料用米の取扱量を増やす卸が出てきた。本格的な取り扱いを検討し始めた卸もある。少子高齢化に伴って米の消費量が毎年減る傾向にあるだけに、飼料メーカーを視野に新たな販路の掘り起こしを卸が模索しているのではないか、との見方もある。
木徳神糧(東京都江戸川区)は、グループで鶏肉事業を展開する内外食品(千葉県船橋市)への供給に加え、配合飼料メーカーへの販売を進めてきた。2015年度は14年度の2倍に相当する3000トンを取り扱う計画だ。

同社は「主食用米の需給バランスを取るために、産地で飼料用米の生産に取り組んでいるのを踏まえた」と説明する。将来的に、1万トン程度の販売体制の構築を目指す。

北海道のライスフィールド(帯広市)も、15年産の取扱量が14年産の2.5倍に当たる3500トンになる見込みだ。取引先の配合飼料メーカーからの引き合いが強まっているという。同社は道内だけも、「潜在的な需要として最大で5、6万トンある」との見方を示す。

飼料用米の生産は、需給改善にとどまらず耕作放棄地を減らし、水田の多面的機能を生かす観点からも重要だ。

同社は、「飼料メーカーの需要はある。補助金に関係なく、しっかり栽培を続けてほしい」と期待する。

神明ホールディング(神戸市中央区)の子会社として今年設立した神明アグリ(同)も飼料用米の取り扱いに乗り出す。取扱量は神明ホールディングが14年産で取り扱った5倍超を見込む。配合飼料メーカーに販売する計画だという。

こうした状況について、元新潟大学農学部教授の青柳斉氏は「米の消費が減る中、卸の販売環境は厳しいのが実態だ。新たな販路開拓という位置付けで、飼料用米の取り扱いを始めているのかもしれない」と指摘する。

飼料用扱い拡大 メーカーへ販路模索 米卸

《日本農業新聞「e農net」》

編集部おすすめの記事

特集

インバウンド・地域活性 アクセスランキング

  1. 農村の空き家を宿泊施設に! 観光客目線で農泊を/兵庫県篠山市

    農村の空き家を宿泊施設に! 観光客目線で農泊を/兵庫県篠山市

  2. 相鉄の鶴ケ峰駅付近連続立体交差事業、地下方式採用/「開かずの踏切」5か所撤去へ

    相鉄の鶴ケ峰駅付近連続立体交差事業、地下方式採用/「開かずの踏切」5か所撤去へ

  3. 入場者数9年連続増、官民一体で城下町再生…愛知・犬山城

    入場者数9年連続増、官民一体で城下町再生…愛知・犬山城

  4. 金融機関による「地域商社」は地域経済の起爆剤となるか?/地域商社やまぐち(株)の挑戦

  5. 【新宿つな八(前編)】外国人が行列する天ぷら、その理由

  6. 札幌駅北口周辺で再開発計画、50階建てビルは道内最高層!

  7. ~田舎にもっと外貨を!:1~広がる農泊、ビジネスの可能性は?

  8. 東京・晴海五丁目西地区の選手村整備、着手へ

  9. ~田舎にもっと外貨を!:4~農泊参入の最大のチャンスは今

  10. ~田舎にもっと外貨を!:2~日本中に自分の故郷を作るプロジェクト

アクセスランキングをもっと見る

page top