EV時代見据え石油元売りの再編・事業ドメインの変革……新聞からみる自動車業界 画像 EV時代見据え石油元売りの再編・事業ドメインの変革……新聞からみる自動車業界

マネジメント

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。



2015年7月31日付

●出光・昭和シェル統合へ、協議入り合意、首位JXに迫る(読売・1面)

●TPP交渉前半修理終了、2国間協議決着急ぐ(読売・11面)

●自動車海外生産前年度比4.1%増、14年度(朝日・8面)

●TPP米、車関税20年で撤廃、日本に恩恵限定的(毎日・1面)

●リッチな夏休みになりそう? ボーナス3年連続増、経団連調査、140社平均89万円 (毎日・6面)

●自動車関税、カナダに10年内撤廃要求、TPP交渉、日本“成果”急ぐ(産経・1面)

●ラグビーW杯日本大会決勝、日産スタジアムで代替(産経・2面)

●昨春交通死者ワースト回避狙う? 神奈川県警計上遅れ(東京・29面)

●マツダ純利益25%減、北米好調も販促費かさむ、三菱自15%減益、アジア伸び悩む4~6月(日経・13面)

●ダイハツ、純利益61%減、「軽」増税響き販売低調4~6月(日経・15面)

ひとくちコメント

エコカーの普及でガソリン需要が大幅に落ち込む中、生き残りをかけた国内の石油元売り大手の再編の動きが活発化している。業界2位の出光興産と5位の昭和シェル石油が経営統合に向けて本格的な協議を進めることで基本合意したという。

7月30日付の日経夕刊が1面トップで「出光、昭和シェル筆頭株主に、経営統合へ本格交渉」と報じたのを受けて、同日午後6時から両社トップが緊急記者会見を開いて正式発表した。

出光興産は昭和シェルの筆頭株主で欧州の石油会社大手のロイヤル・ダッチ・シェルが保有する35%の株式のうち33.3%を1691億円で取得することで合意。これに伴い出光興産は、昭和シェル石油の筆頭株主となり、2016年をめどに経営統合に向けて協議を進める方針だ。

統合が実現すれば、両社の売上高の合計は約7兆6000億円の規模となり、業界最大手のJXホールディングス(約10兆9000億円)に迫り、これまでも壮絶な再編劇を繰り広げて大手5社体制となっている国内の石油業界は「2強時代」に突入する。

両社の経営統合を後押ししたのは、皮肉にも自動車の燃費性能の飛躍的な向上と若者を中心とするクルマ離れにある。国内の自動車市場の縮小が見込まれる中、石油業界は規模の拡大で経営基盤の強化が求められており、3位の東燃ゼネラル石油や4位のコスモ石油など残る大手3社にも今後再編の動きが加速するとの見方が強まっている。

きょうの各紙にも「需要減り再編機運」(日経)のほか、「石油元売り“2強時代”、東燃ゼネラル、コスモに焦点」 (読売)、「石油元売り再編加速」(毎日)などと、電力、ガス業界を巻き込んだエネルギー業界全体の再編をうながす論調が際立つ。

両社は統合を実現してもそれぞれのガソリンスタンドのブランド名は当面残すそうだが、それにしても地方の国道などをドライブすると廃業したままのスタンドが目につく。エコカーが普及すればするほど、スタンドが消えて行くことには複雑な気持ちにもなる。

【新聞ウォッチ】出光・昭和シェル統合で合意、エコカー普及で石油元売り“火の車”

《福田俊之》

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