国交省が下水熱利用のエネルギー事業拡大へ18自治体支援、初案は長野県 画像 国交省が下水熱利用のエネルギー事業拡大へ18自治体支援、初案は長野県

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 民間による下水熱の利用を促す改正下水道法が19日に施行され、事業化に向けた取り組みが全国各地で本格的に動きだす。国土交通省は下水道管理者の自治体、民間向けの事業化支援制度を創設し、本年度は18団体にアドバイザーを派遣することを決めた。長野県小諸市では民間企業が主体となった下水熱利用の初弾案件が具体化し、関連工事を今後実施する予定。法改正を受け、未利用エネルギーを活用した新事業の創出と併せ、環境負荷低減を図る官民連携の取り組みが一段と活発化しそうだ。
 改正下水道法では、これまで禁止されていた民間事業者による下水道内への熱交換器の設置を、下水道管理者の許可を受ければできるようにした。国交省は改正下水道法の施行に合わせ、民間事業者が下水熱を利用する際の参考にするため、「下水熱利用マニュアル(案)」を改定。関連設備の保有・管理や料金設定の考え方(責任・リスク分担含む)、各種手続きの留意事項などを新たに明記した。
 小諸市では、中部電力のエネルギーサービス関連会社シーエナジーが、同市の新庁舎など(今秋の開庁予定)と旧庁舎跡地に移転新築する長野県厚生農業協同組合連合会小諸厚生総合病院(17年7月までの開設予定)の両施設へのエネルギー供給サービス事業を受託。供給するエネルギーの一部に下水熱を活用する。同社の担当者は「本年度は下水流量などの現地調査を進め、設置する熱交換器の性能・規模など計画を固めた上で、来年以降に工事に着手する」と話している。
 国交省は民間主体の下水熱利用の初弾案件となるシーエナジーの取り組み事例などを踏まえ、実態に合ったマニュアル案に随時改定していく。マニュアル改定に加え、下水熱利用事業を検討する自治体や民間事業者を支援するため、アドバイザー派遣制度も創設。それぞれのニーズに関する専門知識を持つアドバイザーからの助言などを希望する団体・企業を募集し、18自治体(団体名は非公表)へのアドバイザー派遣を決めた。
 下水熱を利用して公益施設にエネルギーを供給する事業の案件形成を具体的に考えている自治体から、下水熱事業を一から勉強する自治体まで、支援先のニーズはさまざま。同省は「一定の成果がまとまった段階で、各団体のモデル的な取り組みを公表するなど、下水熱の利用事例の水平展開を図っていきたい」(下水道部)とし、自治体や民間企業の取り組みを継続的に支援していく方針だ。

国交省/下水熱利用のエネルギー事業拡大へ18自治体支援/長野県で初弾案件

《日刊建設工業新聞》

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