自由成型したCF複合パネルで耐震補強……大成建設ら、トンネル補強技術を応用 画像 自由成型したCF複合パネルで耐震補強……大成建設ら、トンネル補強技術を応用

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 大成建設は27日、グループ会社の成和リニューアルワークス(東京都港区、増子文典社長)と共同で、炭素繊維シートとフレキシブルボード(繊維強化セメント板)で構成する複合パネルで柱部材を耐震補強する工法を開発したと発表した。既設柱の形状に合わせて自由に成形でき、工場製作のため安定した品質を確保できる。狭い現場での施工が可能で、養生時間も大幅に短縮できる。性能は従来の炭素繊維シートによる耐震補強と同等としている。
 新工法の「CFパネル工法」は、トンネル覆工で壁面の剥落防止や曲げに対する補強材として多くの実績がある「連続炭素繊維シート複合パネル」(CF複合パネル)を用いるのが特徴。パネルの接合方法を改良し、柱部材への耐震補強にも適用が可能になった。
 CF複合パネルは、炭素繊維シートを両面から厚さ約3ミリのフレキシブルボードで挟む構造。矩(く)形や円形、L形などさまざまな柱形状に成形できる。工場製作品で品質も安定。重さは1平方メートル当たり10キロ程度と手作業で搬入・設置できるのも特徴だ。
 現場では、CF複合パネルを既存柱の周囲に設置した後、柱とパネルの間に無収縮モルタルを注入するだけで補強が完了する。作業が約3時間の夜間鉄道工事を想定した場合、従来の炭素繊維シート巻き立て工法と比べて工期が約30%、施工費が約10%低減できるという。
 同社は新工法で補強した柱で載荷実験を行った結果、従来工法(炭素繊維シート巻き立て)と同等の耐震補強性能を確認した。今後は、夜間の限られた時間で施工する地下街や駅舎など鉄道施設の中柱や、大型重機が使えないなど作業スペースに制約がある場所での柱部材などの耐震補強に積極的に提案していく方針だ。

大成建設、成和リニューアル/狭い現場で耐震補強可能に/複合パネルを自由成形

《日刊建設工業新聞》

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