【インタビュー】 全国中小企業団体中央会会長・大村功作氏就任……「中小活性化で地方創生」 画像 【インタビュー】 全国中小企業団体中央会会長・大村功作氏就任……「中小活性化で地方創生」

インバウンド・地域活性

全国中小企業団体中央会の新会長に大村功作前副会長が就任した。改革断行を求める大村氏と、前会長の路線踏襲を訴える対抗馬との一騎打ちだったが、会員は“改革”を求めた。そこで大村氏に現状認識と、改革の方向を聞いてみた。

―なかなか激しい選挙でしたが。
 「こんなことをしていていいとは思っていない。本当は会長選挙だって適切な人選を行い、指名委員会を作ればふさわしい人が選ばれると信じている。トップの意向で制度が振り回されるのはよくない。今後、皆さんとよく相談しながら諸々の改革を進めていきたい」

 ―選挙では「中小・小規模企業再生のチャンスを活かそう!!」と訴えていましたが。
 「アベノミクスの展開で経済指標は上向いている。だが、全国の中小・小規模企業経営者に不況脱出の実感はない。その思いが議員先生方には届いていない。先生方は聞くところを間違えていて、実態が分からず、何をすべきか知識もない。我々の傘下団体は2万7000余の中小企業組合等を組織、中小企業者の7割を糾合している。実情を分かっている私たちが先頭に立たねばならない」

 ―確かにチャンスを生かさねばならない時期にありますね。
 「昨年6月に小規模企業振興基本法が成立し、本年4月には初めての小規模企業白書が公表された。小規模事業者は地域のお祭りやイベントなど事業以外の活動でも地域に貢献していることが報告された。だが、その地域に不可欠な小規模企業が大手企業に振り回され生き残りに苦しんでいる」 「そうした中で、“地方創生”が大きなテーマとして浮上してきた。地方の疲弊の最大要因は地域中小・小規模事業者の疲弊にある。東日本大震災の被災地をはじめとして困窮した地域の再生を図るには地域の企業の再生、活性化を図らなければならない。そのためには事業者が創意工夫をもって地域資源を活用することなどが大事。会員、国、自治体と連携し活性化に努力したい」

 ―そういえばチャンスの中には東京オリンピック・パラリンピックなどもありますね。
 「経済効果は約20兆円に及ぶといわれる。またとない絶好の機会をどう地方再生に生かしていくかが問われる。魅力ある地域観光の提案も一つ。全国の中小・小規模事業者が自らの強みを生かし関わることで東京大会の素晴らしさ、日本の技術・サービスの高さを知らしめられる。私は東京中央会の会長でもあり、経済効果が全国に及ぶよう努めていきたい」

  【略歴】おおむら・こうさく 60年(昭35)日大理工卒、同年都南鍍金工業所(現都南ビーピー)入社。75年社長。91年会長。99年東京都鍍金工業組合理事長などを歴任。05年東京都中小企業団体中央会会長、全国鍍金工業組合連合会会長、09年全国中小企業団体中央会副会長。東京都出身、77歳。

  【記者の目/豊富な経験、手腕に期待】
 日本のメッキ業界の重鎮であり、環境問題などにも詳しい。全国中央会でも副会長を6年務め、中小企業の現状・問題点を熟知、選挙で改革を訴えたように、なすべきことは分かっている。 時代は初めて小規模企業などにスポットライトを当て、小規模企業振興基本法が成立、そして地方創生の波が押し寄せている。まさに、経験豊富な大村氏の登場を待っていたかのようでもある。手腕に期待がかかる。(石掛善久)
《日刊工業新聞》

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