国交省、激化する水害対策のため気候変動適応計画策定 画像 国交省、激化する水害対策のため気候変動適応計画策定

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 国土交通省は22日、気候変動で頻発・激甚化する水害などに備えて作る適応計画の最終案をまとめた。洪水・内水・高潮といった水害全般に対し、河川や港湾、海岸などで被害を最小化するための対策をハード・ソフト両面で講じる。うち河川のハード対策では堤防や洪水調節池などにかかる想定外力を従来より幅を持たせて設計。将来、外力が増大して施設を改造する必要が生じても簡易に対応できるようにする。適応計画の最終案は、同日開かれた社会資本整備審議会(社整審、国交相の諮問機関)環境部会と交通政策審議会(交政審、同)交通体系分科会環境部会の合同会議で提示された。
 最終案によると、河川の対策では増大する外力に簡易に対応できるよう、新設の設計段階で幅を持った外力を想定。その上で、最初から改造が簡易にできる構造形式を選定しておいたり、追加的な補強が難しい基礎部をあらかじめ増強しておいたりすることで、追加コストや時間のかかる設計変更が生じないようにする。津波や台風で被害の拡大が懸念される港湾や海岸の対策では、想定外力を上回っても被害を最小化できるよう、粘り強く壊れにくい構造の防波堤や堤防などの整備を推進する。
 水害対策では、ダムなどの大規模構造物についても、従来の想定最大外力や設計外力を上回って生じる損傷を想定してから必要な対策を検討・実施する。浸水被害が懸念される都市部の対策では、全国的に人口減少対策として職住機能を集約する「コンパクトシティー」作りが進んでいることを踏まえ、災害リスクが高い地域への施設立地規制や、既設市街地での雨水貯留浸透施設の整備などを重点的に進める。土砂災害対策では、土石流などを食い止める砂防ダムの整備を促進するため、より合理的な計画立案・設計方法や材料を採用。都道府県による土砂災害警戒区域の指定も促し、災害リスクが高い中山間地などでの建築物の構造・立地規制や安全な地域への移転促進を図る。政府が作る気候変動への適応計画は、国交省をはじめ環境省など関係府省ごとに策定中。今夏中に関係全府省分の計画を盛り込んだ政府全体の適応計画を閣議決定する予定だ。

国交省/気候変動適応計画で最終案/河川施設は幅持たせた設計に

《日刊建設工業新聞》

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